かれーな印度カレーを召し上かれー27
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昨日は19年に1回という、新月と冬至が一緒にになるという「朔旦冬至」(朔旦冬至)だったそうです。
実はわたくし、冬至が誕生日でしたから、以前にも朔旦冬至は体験しているはずでしたが(笑)、その言葉を聞くのは不調法ながら昨日がはじめて。なんか余裕がなかったのかなあ・・・。
というわけで、本日も昨日に引き続き「医食同源・かれーな印度カレーを召し上かれー」その27話めをUPいたします!
かれーな印度カレーを召し上かれー27
南インドのフィッシュカレーはいかがかな?
掲載日:2006年09月06日
まいど、まいど、イダテンのゲンさんです!
いやあ、早いもんでとうとう9月に突入しちまったな~。あっしのところは夏休みに、ずうと孫が遊びに来ていて、いやはや大変な騒ぎだったぜ。よく孫が来ると「来て嬉しい、帰って嬉しいで、2度嬉しい」なんて言うけど、いやはや実際の話だよ。
まあ孫が可愛いなんてえのは小さい頃だけで、だんだん言葉を覚えてくると、生意気な口をきくようになるもんだ。小遣いもらう時と、宿題を手伝ってもらう時は殊勝だが、日に日に生意気になっていくので困ったもんだ。ようやく帰ってくれて、ホッとしているところさね。
お客さんがたのお子さんや、お孫さんは、夏休みの宿題を終えたかな? うちの孫は宿題をごっそり溜め込んで、夏休みも終わりになってヒーヒーぬかしていやがったよ。まあ、あっしに似てデキは良くないようだね~。
ともかくも夏休みが終わり、2006年後半の商戦もたけなわ。あっしイダテンのゲンさんもスイサンドンヤさんは、10月に向けての変革に捻りハチマキの真っ最中だ。
みなさま! ご注文のほど、お待ち申しあげやすぜ!
ゴア・フィッシュカレーはいかがかな?
今回は意外かもしれないが、カレーレシピ編、初のフィッシュカレーをご紹介しよう(エビカレーはご紹介したけど、サカナのカレーというのは初めて)。
実はフィッシュカレーというのは、インド料理全体(「全体」の上に点を二つ入れて強調してください)から見ると看板料理ではない。インド料理の主役はチキンカレーや野菜カレーで、フィッシュカレーやエビカレーというのは、たま~にレストランで食べたい高級料理といった位置づけになるだろう。
とはいえ、インドは水産資源の輸出大国(あっしも旨いエビの買い付けに幾度となく足を運び、お世話になっている。今回もまたチェンナイまで行ってくるぜ~)。海や河川近くに住む人にとって、サカナのカレーは主役なんだ。
とりわけムンバイやチェンナイ(マドラス)のように、海に面した都市では美味しいサカナが手に入る。そのレシピも素材の持ち味を生かしたものが多く、スパイスとサカナとの相性を最大限に引き出しているのさ。
今回ご紹介するフィッシュカレーは、タマリンドとココナッツミルクをベースにした、ここんトコおなじみ南インドのレシピだ。ゴア・フィッシュカレーと名付けられているが、こいつは日本で言うと薩摩揚げとか吉備団子みたいなもの。ゴア・フィッシュカレーは南インドのフィッシュカレーの代名詞みたいになってるのさ。
ゴアというのはアラビア海に面した西北インドの小さな州だ(マグマ大使に出てくる敵役がゴアという名だが、たぶんここから名前を取ったんじゃないかな~)。
ここは450年間もの間、ポルトガルの植民地として統治されていたところで、リスボンを模して町づくりをされただけあって、インドのどの都市より西欧的な雰囲気が残されている。
カレーの原点はポルトガル料理だという説があり、大航海時代、ゴアにもたらされたレシピがインド全体に広がったのかもしれない(カステラと一緒で、現在のポルトガルにカレーのレシピは残されていないけどね)。
ちなみにゴア・フィッシュカレーは神谷町の「ニルヴァナム」に行くと食べられる。ここも数少ない南インド料理の店として有名で、ランチバイキングはオススメだ。機会があったら一度行っておくんなせえ。
煮込まないカレーも旨いモンだ!
上のレシピをご覧になればおわりだろうが、フィッシュカレーというのは煮込まないカレーの典型だ。日本のカレーというのは、西洋のシチューをベースにレシピが組み立てられているから、「一晩煮込んだ」とか「100時間以上煮込んだ」というのがウリ文句になるが、実際に本国インドでそこまで煮込むことはしない。
なんせカレーをあんまり煮込んじまうと、インド人が最も大切にする、スパイスの立った香りというのが失われてしまう。だから「30種類ものスパイスをミックスした」なんて口上もない。あんまり多くのスパイスを使うと、何を料理に主張したいのかわからなくなってしまうからね。
とりわけフィッシュカレーの場合は、火を通し過ぎたら素材の持ち味が台無しになるから、サカナは最後に入れるのがポイントだ。調理する鍋も、フライパンや行平鍋、中華鍋みたいに、煮込まずサッと火を通すのに適したものが良い。実際、インド人のシェフは調理にフライパンを好むくらいだからね。
今回のレシピは、下ごしらえしたスイサンドンヤさんのメカジキを、そのまま入れるが、コルカタ(カルカッタ)周辺のように川魚を食べる所では、焼いたりフライにして食べるのが一般的だ。川魚独特の臭いを消すためだね。
ベンガル州はベッキと呼ばれるコイが名産だが、そこでは中華料理の鯉のあんかけによく似た「マチュル・コルマ」と呼ばれるカレーがある。ターメリックと塩をまぶしたコイの唐揚げに、カレーベースをジュッとかけて軽く煮たもので、ゴア・フィッシュカレーのトロピカルな感じとは、また違った味わいがある。まあ広いインド、フィッシュカレーひとつとっても、ところ変われば品変わるってわけさね~。
それじゃ、お客さん! 次回をお楽しみに!
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