仏像らぶの部屋

まな板菩薩(米国版)
こちらは米国人クライアントの依頼によって制作した
まな板菩薩・米国バージョンです♪ 
 
まな板菩薩(横浜版)
仏像風の呼び方をすると「俎板弥勒菩薩半跏像」となりましょうか
わたしは幼少期から29歳までを浄土宗のお寺の中で育ちました
六地蔵 あるいはお地蔵さまと呼ばれるお寺の中で
読経と鐘の音を聞いて大きくなったのです
仏師のおじいちゃんが
ナーミアームダーブ ナーミアームダーブと
小気味よいリズムでコンコンと
エンマさまやお地蔵さまを彫り上げていく

そして実家には二人のおばあちゃんがおりまして
仏さまとは仲良く過ごせる環境にいたのです

こちらは 横浜綱島に住んでいた時に
13年間使ったまな板に
弥勒菩薩さまの絵を描いたものにございます


果実涅槃図 

伊藤若冲の作品に
「野菜涅槃図」という墨絵がありますが
これはそれをふまえて描いたもの
お釈迦さまの位置にはドリアンがおわし
バナナ パイナップル スターフルーツ ヤシの実など
南方の植物たちが
お釈迦さまとの別れを悲しんでおられます


耳なし芳一図

芳一の体には5回 般若心経をくりかえし書きました
バックは銀箔に日本画の墨の顔料を流し込んだものです

まどろむ普賢菩薩
普賢菩薩は増益 延命の仏さまです。
バックは銀箔で 耳なし芳一図と同じ技法を用いています


ノート型PCを持つ孔雀明王
 あの修験道の祖 役小角ーえんのおづぬーは
この孔雀明王の呪文によって法力を得たのだそうです
密教の修行僧に言わせると 孔雀明王の真言は
空間の歪みに吸い込まれて戻れなくなる危険なものだとか

そのまま描いてしまうのは 何だかこわいので
ノートパソコンを抱いて頂きました

1990年代に描いた作品なので もっと古くなるかと思いましたが
以外とそうでもないですね

バックは虹彩箔(こうさいはく)といって
銀を焼いて色をつけた箔です


レゲエ観音菩薩
なんで観音さまがレゲエの格好をしてるんだって?
 

いえいえ みなさま
お釈迦さまがお生まれになった国
仏教が生まれた国はいったいどこだか考えてみてくださいませ

え?
レゲエはジャマイカだから インドとは全然違うって?

まあ、かたいことは抜きに・・・
それにインド人はレゲエが大好きだし
いいじゃありませんか

仏教と青い海はあまり結びつきませんが
密教の祖のひとりである
金剛智(こんごうち)などは南インド
チェンナイ近辺のご出身


実は南国の青い海
白い浜辺のようなところで育ったといえなくもないのです


金剛界マンダラ図

胎蔵界マンダラ図

曼荼羅とは言葉だけでは伝えられない密教の教えを
ビジュアル化したものと言われてます

金剛界マンダラは宇宙の構造の設計図

胎蔵界マンダラは 宇宙全体をシンボライズする意味があるそうです

阿弥陀三尊像

私が育った場所は 浄土宗のお寺の境内でした
実家がお寺というわけではありませんが
やはり阿弥陀さまには親しみを感じます
 
脇侍(わきじ)は観音菩薩と勢至(せいし)菩薩です


フルーツ弥勒菩薩

これも前ページの「レゲエ観音」同様
青い海の弥勒菩薩です
どうぞよろしく。 


慈悲の比丘尼

手塚治虫の『火の鳥』に、時間の歪みに閉じ込められた比丘尼が
傷ついた異形たちを看病するエピソードがありました

これはそれを絵画化したものです

 マンガの絵画化は珍しいかもしれません


パイナップル弥勒菩薩

パイナップルを頭にのせた珍しい弥勒菩薩です

般若涅槃図



インドへの扉

  インドは飛行機で10時間 時差は4時間

お釈迦さまの生まれた国であり 仏教発祥の地であるというのに
あまり私たちはインドのことを知りません
 

 インドを語る上で語られるステレオタイプな表現に
『好きになるか、きらいになるか、どちらかだ』
という言葉があります

でも そんなのどこの国だって同じこと

ただインドの場合は
特に旅とトラブルがセットになってついてくるから
快適な旅行が好きな人にはキツいっていう話です

インドもちょっとした知識でずっと面白くなりますから
ゼヒゼヒこの部屋でおくつろぎのホドを!
 

ヒンドゥー教って何?
  ここでちょっとヒンドゥー教についてひとこと

ヒンドゥー教のかたちは 見かけでいうと
日本の神道 八百万の神に似ています

特定の開祖や教義がなく
基本的にインド人として生まれない限り信徒になることはできません
(実際はそうでもありません)
 それこそ八百万 星の数ほどおわすヒンドゥーの神さまですが
大きくシヴァ派とヴィシュヌ派に分けることができます

シヴァは破壊神
ヴィシュヌは世の中を維持する神
それだけ覚えて 次進みましょう


ヴィシュヌシリーズ

マツヤ 魚の化身

ヴァーラハ 猪の化身

ナラシンハ 半人半獅子の化身

シーターをさらうラーバナ

ヴィシュヌはさまざまな姿に変身することで知られている神さまです

 インドの古代叙事詩『ラーマヤーナ』の主人公ラーマ王子や
古代インドの英雄クリシュナをはじめ
魚やカメ、猪、半人半獅子(ナラシンハ)と
その変身ぶりは千変万化です

これはその昔ア-リア人が侵略してきた際
先住民を統治するため 自分たちのバラモン教(ヒンドゥー教の原型)に
彼らの英雄や神さまを取り込んだためといわれてます

 にゅうかいかくはん
乳海撹拌

あのアンコールワットにもレリーフがある
ヒンドゥーの有名な神話です 
乳海撹拌とはその中で ヴィシュヌがカメに変身する話
その昔力を失った神々が
アスラ(魔神)に追いやられた時期がありました

神々がヴィシュヌに助けを求めたところ マンダラ山を棒にし
龍を綱に乳海を攪拌するように命じました

ヴィシュヌ自身も巨大なカメに変身し 攪拌の軸になると、不思議や不思議

そこに不老不死の霊薬アムリタが得られたのです
奪い返そうとしたアスラをヴィシュヌは退治し
神々は再び力を得たという話です

上代では神も悪魔も善も悪も
あまり区別がなかったという代表みたいな話といえましょう


おさかな涅槃図

この絵は 拙著「さかな通」のイラストをコラージュしたものです
涅槃に深い意味はありませんが
伊藤若冲の「果蔬涅槃図」を頭に入れて描いたものです


 

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