昨日は米国人のお客さまに依頼された「まな板菩薩」のお渡しに、銀座ヤマガタ・サンダンデロで会食をいたしました。
拙画「山形山水図」 が飾られていて食事も間違いない、自分の作品の引き渡しにはこれ以上ないお店です。
ただ満足していただけるか不安でしたが、お見せした瞬間、開口一番「Wowooooooooo!」との一声。どうやら気に入ってもらえたようです。
さらには期待をはるかに上回ったというお言葉に感激。下のタグにもあるように「古いまな板が家宝に変わりました」とまで言われました。
いや、有難い!
いや、嬉しい!
このクライアントはマリナ・リナルディの展示をした時に来ていただいた方で、その時に先の「まな板菩薩」を目にしていただいたのです。
その後、今年の6月。
フリマで古いまな板を見つけ、私に描いてもらおうと依頼をしてくれたのですが・・・なんせ、このまな板。最初の持ち主が激しい人だったんでしょうか、包丁の跡がガシガシ刻まれていて、描きにくいことこの上ありません。
上の「まな板菩薩」のように、あるがままの木目を活かすという具合にはどうしてもいきません。
描くのにジャマな包丁の跡でしたが、それならいっそ強調してし”まお”う、浅田真央・・・なんて、ウフッ♪ とばかり、ふんだんに金泥を塗ってから、包丁の跡を顔料でなぞってみました。
56億7千万年後に衆生を救いに来るという未来仏、弥勒菩薩にふさわしく、なんだか包丁の跡が宇宙を飛び交う彗星とか、天体の運行みたいなイメージになりました。
写真では金泥の輝きがややくすんでしまってますが、実物はもっと神々しく輝い
そんなわけで、先のまな板弥勒とはまったく違う装飾的な作品に仕上がりました。
こちらは裏面。
伊藤若冲の「果蔬涅槃図」のオマージュとして「野菜涅槃