おちゃめなイタリア人!

トラベルジャーナル刊
イタリアというと まっ先にグッチやミッソーニ
マックスマーラ ベルサーチといった
ブランドのお洒落なイメージが先行しがちですが
実際の彼らは意外にナニワ節みたいな世界で暮らしています
生身の人間としてのイタリア人を
マンガとイラストをまじえて綴った
ビジュアルエッセイです

 
↑ こちらは「ルナとアレキサンデル」
 白地のカバー絵のあとから背景を描き込んだ作品です
こちらはバックの人物を描いたもの

この絵もカバー絵の下部分♪
合成してカバーのように なりました!
(愛媛県 臥龍美術館蔵)


こちらはカバー絵見返し部分のマンガです


本文内容
5章 マスオさんの美術添乗員
「肖像と自意識/システィナ礼拝堂2」より

さあ、両脇を見てください。
システィナ礼拝堂は天井画と正面の祭壇画は、ミケランジェロのものですが、両脇はボッティチェルリやギルランダイオの筆によるものです。

ミケランジェロは完全に修復し終わってますが、ついでに両側も直していますな。汚れのひどい時はワキの絵はいらないと思ったものですが、きれいになると、なかなか捨てたものではありませんね。

(中略)

では、もういちど正面・ミケランジェロの祭壇画『最後の審判』を見てください。

股ぐらをヘビにカミカミされているオニ、彼はミケランジェロ の嫌いだったヴァチカンの役人だったとか。

おそらく、彼だけではありますまい。
そこの一角の、裁きを受けて地獄に堕ちる連中は、似たような具合にミケランジェロに嫌われていたのでしょう。合法的な仕返しですな。
あそこのオニはアッカンベーをしていますな。
きっと役人でヤな奴だったんでしょう。
フィレンツェのメディチ家礼拝堂にミケランジェロのマンガがありますけど、なかなかいいんです。
ミケランジェロ は私たちのイメージよりも、もっとお茶目な人だったのかもしれませんね。

何ですって、正面のマリア? ああ、筋肉隆々のキリストの隣にいるマリアですか。

それが、シルベスター・スタローンに似ている?

そんなハズは、ああ、ありますな。なるほど、ロッキーの頃のスタローンですね。ま、スタローンもイタリア系ですから不思議ありません。

シニョリーナ、目のつけ所がいいですね。

さて、ローマの街を歩きましょう。街角の彫刻などに、ハリウッドのイタリア系スターの顔が時々見られます。

ほかにも、ジョン・トラボルタ、ロバート ・デ・ニーロ、レオナルド・ディカプリオ。え? なんですか、シニョリーナ。レオはどこかって?

そんなのご自分で探してくださいませ。 (つづく)


CONTENTS


PRELUDIO カルチョの国にようこそ


1  ATTO PRIMO おちゃめなイタリア人〜北中部
ミラノのジャポネーゼ
フィレンツェ イタリアンカラーの魅力
ローマの風水
ボローニャ日記 


INTERMEZZO マスオさんのブレイク

アドリア海のモノローグ


2 ATTO SECONDO 南イタリア、照る日曇る日
バーリの三文文士 ジョヴァンニ
マテーラ殺人事件
シチリアの種馬 ジュセッペ・ロッソ
レッチェでメメントモリ


3 ATTO TERZO コテコテのイタリア ナポリな人々
大阪人、ナポリに死す!
聖地スパッカ・ナポリ
ナポリのジェルソミーナ
ナポリのヤンキーたち
イタリア港町対決


4 ATTO QUATRO イタリア都市対決
イタリア港町対決1 ジェノヴァvs ヴェネチア
イタリア港町対決2 みなと迷宮都市
イタリア丘陵都市対決 浮かぶ空想庭園
イタリア大航海対決 土地の記憶・海の記憶


5 ATTO QUINTO マスオさんの美術添乗員
モノづくりって何? システィナ礼拝堂1
肖像画と自画像 システィナ礼拝堂2
感情と論理 フランチェスカとマンティーニャ
ヴェネチアン・アート
インスピレーション レオナルドとフラ・アンジェリコ


6 ATTO SESTO イタリアは美味しい
美味を運び職人たち1 ナポリ アントニオ・ベルガンティーノ
美味を運び職人たち2 ローマ ピロ・サンティ
美味を運び職人たち3 ジェノヴァ マキシミリアン
ウマミ・ジャポネーゼ
微妙なお店をどう食べよう?
色と食事 南イタリアをいただき!