かれーな印度カレーを召し上かれー26
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年々、忘年会や新年会の回数が減ってきたというのに、今年はやけにお座敷がかかります。断ればいいじゃないかと言われそうですが、それはそれで浮き世のさだめ。
とはいうものの、今週は静かな日が増えそうで、その分放置していた仕事をしないといけません。
さて、特に収入には直接関係ないブログ書きですが、私の場合は仕事とプライベートのオンとオフのはっきりしないことが多く、ブログを書いてる感覚と、仕事をしている感覚にあまり境がありません。
ともかくも更新していないブログは人が見てくれませんし、このブログは自分のホームページと一体になってますので、けっこうここからお声がかかることも少ないありません。
というわけで、最近見つけた過去のコンテンツ。
ブログと一緒に自分のhpに入れようという、省エネコンテンツですが、今日も「医食同源・かれーな印度カレーを召し上かれー」をUP。全32エピソードも、あと6つです!
かれーな印度カレーを召し上かれー26
南インドは日本の米食のルーツ?
掲載日:2006年08月23日
まいど、まいど、イダテンのゲンさんです!
いやあ、何だか知らないけど、わけのわからない天気の多い8月だなあ。昔は終戦記念日の頃ってえのは、抜けるような青空が多かったもんだが、ここんところ何年かはグズついた天気の日が続いている。
まいど、まいど、イダテンのゲンさんです!
いやあ、何だか知らないけど、わけのわからない天気の多い8月だなあ。昔は終戦記念日の頃ってえのは、抜けるような青空が多かったもんだが、ここんところ何年かはグズついた天気の日が続いている。
晴れの日が少なかった5月頃から、あっしら商売人はパッっとしない天気に悩まされていたが、夏休みも後半にきて、ようやく夏らしい日も戻ってきたようだ。ビール業界をはじめ、ちょっくら夏の商戦に期待ハズレだった方々もこれからが本番! 夏の商戦はまだまだ終わっちゃいない。勝負はゲタをはくまでわからねえもんだから、どうか気をゆるめず、しっかり儲けておくんなせえよ。
ここんとこ土用のウナギをはじめ、さまざまな食材の仕入れ値が高騰しているが、そんな時こそ困った時のスイサンドンヤ・ドットコムさんだ。あっしも出来る限り、良い食材を安い値段でご提供するんで、どうぞ、よろしくお願いいたしやすよ!
東の横綱サンバル&西の横綱ラッサム
前々回だったか、あっしは「日本ではまだ珍しい南インドの料理」と申し上げたが、何でも巷のカレーファンの間では、南インドのカレー人気が高まってるって噂だね~。ごく最近も大手グルメ雑誌などで、大々的に南インドカレーの特集が組まれてたもんで、昔からチェンナイと商売をしているイダテンのゲンさんも嬉しい限りさね。
人気の理由は、美味しさはもちろんのこと、何と言ってもそのヘルシーさにあるだろう。南インドの料理てえのはベジタリアンの多い土地柄から野菜料理が中心で、油の量も比較的少ない。タイ料理やベトナム料理が日本人に人気なのと同じで、野菜たっぷり&ローカロリーな南インド料理は、今ようやく脚光を浴びつつあるってことなんだ。
とはいえ、タンドリーチキンのような北インド料理に比べ、南インド料理はまだまだマイナーな存在だ。人気が高まっていると言っても、それはまだ一部のカレーフリークたちでの話。チェンナイ(マドラス)周辺に友達の多いイダテンのゲンさんも、及ばずながら南インドカレーの普及に貢献したいと考えるこの頃さ。
今回ご紹介する「ラッサム」も、日本人の嗜好に合った南インドのスタンダードに違いない。前回のサンバルが東の横綱なら、ラッサムは西の横綱にあたる南インドの代表的なスープカレーだ。
ところで本来、ラッサムの主材料はトマトと煮豆、ニンニク、スパイスだけのシンプルなものだが、今回のレシピでは、あえて日本人になじみのあるダイコンやジャガイモ、ニンジンなどを加えてみた。こいつらを入れるのは本来からすると邪道かもしれないが、もちろん省略しても、反対に好みの野菜を加えてもかまわない。ともかく体に良いレシピなことは間違いない。どうぞ試してやっておくんなせえ。
北の小麦、南のお米!
広くて多様なインド亜大陸だが、その食文化をざっくり分けると、北はナンやチャパティの主原料・小麦粉の文化であり、南はお米の文化であるといってよいだろう。よく日本人は自分たちの食生活を「洋食」「和食」といったくくりで分けるけど、南北のインド料理もそれと同じ「小麦食」「米食」ということで区別することができるかもしれない。
総じて小麦粉を使った料理は、濃厚な強い味をした料理が合う。ナンやチャパティ、ロティといった小麦粉を使ったインドのパン・・・とりわけナンのように一度発酵させて※1土窯のタンドール一気に焼き上げたものには、北インド料理の代表、タンドリーチキンやスパイシーなマトン・カレーが合う。
※1 チャパティやロティは、発酵させずにフライパンなどで焼き上げたパン。チャパティは北インドでもっとも一般的な主食のひとつだが、なぜか日本のインド料理店ではお目にかかることはできない。
南インドは日本の米食のルーツ?
インドで食べられる米は、文字通りインディカ米と呼ばれる長くて粘り気のない品種だ。俗にタイ米とも呼ばれる長い米は、あっしらより上の年代の方には不人気だが、最近のお若い方はまったく抵抗がないようだね~。
戦中派の人が「外米」といってインディカ米を嫌ったのは、調理法を誤ったのが大きな原因だと思われる(あれを日本の米と同じように、普通に炊飯器で炊いたら旨くないに決まってるわ)。
インディカ米は大量のお湯で茹で上げてから、パスタと同じようにザルにあけて食べるのが良い。そうすればインディカ米独特の匂いもなくなるし、スープの吸い込みの良いサッパリした米の食感が楽しめる。
炊飯器を使う場合は、日本で米を炊く時の倍ほど水を入れて炊き上げてほしい。なぜかわからないが、そうすると一番美味しく炊けるんだ。インドでも炊飯器は普及しつつあるが、水を入れる分量は倍の目安・・・まことに不思議だが、おそらくは米の種類が違うからなんだろうな。
また、最近日本でも流行りの赤米&黒米は、南インドで一般的に食べられているお米だ。その昔、古代日本に渡ってきたのは、赤米&黒米が最初という説もある、お米のルーツみたいな存在だが、こいつも炊く時に水の量を増やさないといけない。ポリフェノールたっぷりの赤米&黒米に、辛くてサッパリしたラッサムは相性抜群。お茶漬け感覚で食べられる点などは日本人の嗜好にピッタリだ。
ようやく夏らしくなってきたこの頃。南インドのカレーで汗をかき、新陳代謝を良くしてはいかがかな?
さーて、時間がきやがった。これから東京八重洲の「ダバ・インディア」に出かけて、本格的な南インドの定食、ミールスでもいただいてくるとするか。
それじゃ、お客さん! 次回をお楽しみに!