本場チキンカレーのレシピを紹介しやしょう!

かれーな印度カレーを召し上かれー11
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赤坂ザ・スパイスのランチでおます

本日も時間の都合により、医食同源「かれーな印度カレーを召し上かれー」の紹介です。お楽しみいただければ幸いです。

かれーな印度カレーを召し上かれー11
本場チキンカレーのレシピを紹介しやしょう! 

掲載日:2006年01月11日

まいど、まいど、イダテンのゲンさんです!

さてさて、また新しい年が来ちまったなあ。昨年は景気も回復の様相で、良い兆しがそこいらに見えてきたが、あっしはこういう時こそ気をつけなきゃいけないと思ってる。

えー、珍しくゲンさん、正月から釘を刺すようなことを言うじゃねえかって?

そらーそうだ。こちとら、大東亜戦争こそ経験してないが、オイルショックからバブルの時期と、何度となく苦い思いを経験してきた年寄りだ。たまたま稼いだ小金でいい気になってる連中の顔を見ると、危なっかしくってヒヤヒヤするってなもんだ。

「徒然草」の兼行法師じゃねえが、木から降りる際は、上にいる時より降りる寸前に気をつけなくっちゃいけないもんさね。

まあ年寄りの苦言は別にして、おかげさまでスイサンドンヤ・ドットコムさんの2週間替わり特売キャンペーンは、商品が追いつかないほど絶好調だ。そのうち2週間じゃなく、1週間くらいの大売り出しをはじめたいと思ってるくらいで、まあその時は、何卒よろしくお頼み申しあげやす。

ともかく本年もみなさまのご注文、心よりお待ち申しあげやすぜ!

本場のインドカレーをお見せしやしょう!

さて、今回の「かれーな印度カレーを召し上かれー」は、いよいよお待ちかね、インドカレーのレシピ編と洒落込むことにいたしやしょう。

よくカレーの専門店などに行くと、30数種のスパイスをブレンド、なんて銘打ってるのを見かけるけど、面白いことにインド料理の専門店でそれを売り物にしている所は、あまり見かけない。

まあインドカレーってえのは、料理によって使うスパイスの種類やブレンドが変わるワケだから、ひとくくりに「何種類のスパイスを使用」と言えないことは確かだがね。

そもそもスパイスの数をウリにしているのは、カレーの専門店にせよ店頭で売られているカレールーにせよ、日本式カレーの場合がほとんどだ。

意外なことに、本場のインドカレーより日本式カレーの方が(結果的にだけど)使うスパイスの数が多い場合が多いのさ。実際、インド人の家庭におじゃまして料理を作るところを見せてもらうと、4~5種類のスパイスで済ませるもんで、かえって驚かされることがある。そんなカレーが素晴らしい香りと味だったりするんで、2度びっくりさね。

え? そんな少ないスパイスでどうやってカレーを作るんだって?

とりあえず、論より証拠だ。インドカレーの基本中の基本、チキンカレーのレシピをお見せいたしやしょう。エビ太郎の作者先生に、わかりやすく絵を入れてもらったんで、興味のある方はぜひ試して作っていただきてえもんだ。

4つのスパイス+ガラムマサラ

上のレシピを見てもわかるだろうが、使われるスパイスはたったの5種類だ。どれもそんなに高いもんじゃないし、最近じゃあ、ちょっとしたスーパーでも普通に売られているから、ぜひ一度試してほしいもんだ。

見ていてわかるだろうが、ここではレッドペッパー、コリアンダー、クミン、ターメリックという4つのスパイスに加え、ガラムマサラという混合スパイスを用いている。

スパイスの役割ってえのは大きく分けると、次の5つに分類できるってことは、以前にも申し上げた。ちょっくらおさらいすると・・・

1、辛味に使われるスパイス

2、臭い消しに使われるスパイス

3、味つけに使われるスパイス

4、香りづけに使われるスパイス

5、色づけに使われるスパイス

このうち、レッドペッパーは1の辛味づけ。コリアンダーは2と3の臭い消し。クミンは4の香りづけを担う。そしてターメリックは色づけといった寸法だな。

だから、今申し上げた4つのスパイスさえあれば、スパイスの持っている要素はまんべんなく網羅できるってことさ。上にあげたチキンカレーのレシピは、まあその実践編ってワケだ。

香り立つスパイスくんたち

さて。このレシピでカレーを作ってみれば、わずか数種類のスパイスしか使ってないのに、香りひとつひとつが立って、自己主張をしているのがおわかりになると思う。実はこの香りの立ち方こそがインドカレーの真骨頂なんだな~。

インドに日本で言うカレー粉がない(※1)というのは、この辺が理由というわけだ。カレー粉では「香り」という、インド人が料理を評価する最大のポイントが損なわれるからなんだ。つまり、料理する直前でブレンドするからこそ、スパイスひとつひとつの香りが際立つって寸法さ。

そのあたりが、イギリス経由でやってきた日本のカレー粉に欠けている点だろうか。市販のカレー粉は味わいやコクを重視している一方、キツい香りを好まない日本人に遠慮している面があるからな。

ここでポイントになるのが混合スパイス、ガラムマサラの存在だ。

え? ガラムマサラとカレー粉って、どこが違うのかって?

うーん、お客さん。当然の疑問とはいえ、なかなか良い質問をするね~。それじゃ、そいつをご説明するとしようか。

※1 インドにも、日本でいうカレー粉にあたるものがないわけではない。ただ、一部の大都市のスーパーなどに限られ、あまり一般的ではない。

どこが違う? カレー粉とガラムマサラ

簡単に言うと、カレー粉はそのまま使えばカレーが出来上がるが、ガラムマサラはそうじゃなく、仕上げにふりかけて香りを高めるために作られた混合香辛料だ。

カレー粉ってえのは、さきほど申し上げたレッドペッパー、コリアンダー、クミン、ターメリックという、それさえあればカレーが出来上がる4大スパイスを中心に、数10種類もの香辛料がミックスされている。

一方ガラムマサラの場合、4大スパイスの含有量はきわめて低くなる。基本的にガラムマサラにターメリックは入れないし、レッドペッパーやコリアンダーも用いないことが多い。唯一、香りの強いクミンだけはガラムマサラの材料に使われるって塩梅さ。

ヒンディー語で「辛いスパイス」を意味するガラムマサラだが、辛味というよりは、おもに香りを演出する混合スパイスと考えて良いだろう。

日本でも市販品が売られているが、もともとはインドの各家庭に伝わるおふくろの味だ。

インドでは調理のたびに、食材や調理に合わせたスパイスを用意し、それを焙煎したり皮を剥いたり下処理したものを、ハマンダスタと呼ばれる石臼に搗いて料理に使う。

主な材料とするとクミン、ブラックペッパー、クローブ、カルダモン、シナモン、ガーリック、ジンジャー、ナツメグ、ビッグカルダモン、ベイリーフなど。

このうちベイリーフを除く、ほとんどがシードスパイスだ(※2)

インドでは魚や肉、野菜などによって、ガラムマサラのブレンドは変えられたりするんだが、その調合はなかなかややこしい。あっしら日本人が家庭でインド風カレーを作る時は市販のもので十分だろう。

ともかくも次回以降は、エビカレーや野菜カレー、マトンカレーなどのレシピもご紹介する予定だ。その時にガラムマサラのブレンドなどをご紹介するんで、もう一歩踏み込んでインドカレーを極めたい方は、どうぞお付き合いしておくんなせえ。

それじゃあ、お客さん。次回をお楽しみに!

※2 正確に言うとクローブは蕾だが、その性質上、シードスパイスと呼んでも差し支えないだろう。

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