平清盛、豊真将関の扱いは如何?


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こないだの日曜日、大河ドラマ「平清盛」に豊真将関をはじめとする、錣山部屋一門の力士たちが出ると聞いて、ちょっと楽しみにして見ました。

平清盛は大河ドラマはじまって以来の低視聴率に悩んでいるそうで、年初めの朝廷を王家(中国の臣下をほのめかす言葉)として問題となり、拙ブログでも取り上げてみました。

最近、時々土曜の再放送をつけて見てるのですが、「王家」発言も少なくなり、きちんと「朝廷」という言葉も使われているので、低視聴率といわれるほどドラマ自体はつまらくもないと思っていた矢先でした。 

ターコイズが塗られましたが、クライアントさまの楽しみのためにここでは非公開ね♪ 

で、こちらがそのことを書いたNHKのブログ

何だか楽しそうな楽屋の様子から、どんな風になるのか期待をして見ていたのですが、物語後半30分・・・この時代に久々に復活した相撲節会(すまいせちえ)の場面として、次々に錣山部屋(元寺尾の部屋)の力士が登場するのですが、どれもワンカット程度と短く、がっかり。

さては、豊真将関の場面がいっぱい出てくるのと思いきや、これまた大した登場シーンもありません。まあ、こんなものかと思いながら見ていたら、まったくもって信じられない場面が出てきました。

相撲節会はいわば天覧相撲。
松田優作の息子扮する後白河天皇が、豊真将扮する力士にお言葉を賜う場面です。
ところが後白河天皇は力士を完全無視。

そして清盛が送った焼き物を「面白き壷よのう」と褒める展開です。
もちろん、ドラマとしてはアリの展開なのですが・・・。

しかしながら、この展開・・・もちろん豊真将関に失礼なことは言うまでもありませんが、相撲と朝廷の関係を考えた上でもおかしな話です。なにせ相撲はあの「古事記」にもあるように、野見宿禰と当麻蹴速の戦いにはじまる神聖な行事であります。

後白河天皇がイチ力士を無視したかどうか?

身分が全然違うので、それはあったかもしれないし、なかったかもしれません。ただ、史実としてどうかというより、ドラマとして神事である相撲を、その頂点に立つべき天皇陛下が、そこまでないがしろにする展開は如何なものか。

相撲放送をしてるNHKがいったい何をしてるのか、もしかしたらプロデューサーが相撲ぎらいなのかと勘ぐりたくなるほどで、さりげない悪意すら感じたのはわたしだけでしょうか。

どうも、このドラマは「王家」発言や相撲に限らず、日本文化を貶めてるブブンがそこかしこにあります。

以下はじゅん×じゅんさんからきたツイート。

着物に詳しい友人曰く、十二単の色合わせにありえない配色があって見るのやめたなんて話も聞きました。(私は見てないんですが、モノトーンのグラデーションの十二単があったとか?)

所々どころか、悪意に引っ掛かり過ぎて見れませんです。 

そうそう、平安時代より伝わる襲の色目(かさねのいろめ)ですね。
源氏物語にも出てくる配色の極致ですが、王家を史実的に正当化する発言をするなら、十二単くらいまともに再現すべきだと思いますが、如何なものでしょう。

わるく言うだけで申し訳ないんだけど、松田翔太の後白河天皇・・・まだまだだなあ。

後白河天皇(法王)は、わたしが尊敬する武将のひとり、源頼朝公のライバルで、時代劇的にはいつも悪役ですが、平氏と源氏を翻弄した実に魅力ある人物です。

倒したい相手には「官打ち」といって、身分不相応に高い位を与え相手を滅ぼす。
(人間は自分にふさわしくない高い地位にいると、己も組織も滅びるという哲学によるもの)。

一方で、和歌が不得手だったため、当時のパンクロック「今様」を好んだというさばけた一面もあった人ですが、あのままの後白河天皇では、ただのヤなヤツですからね。

ドラマ自体は、そうつまらないこともない「平清盛」ですが、低視聴率の裏側には、なんか見ていて不快感を感じる・・・サッカーの国際試合で、君が代を途中でブツ切りにされるのと似た感覚があるからに思えますが、これは考えすぎでしょうか?

 

こちらは6月27日発売予定「七戸じゅんのカンタン政経塾」、書店用POPです。

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