六本木は「肉の米久」のやきとりです
〆切がまだだというのに、ツイッターで珍しく文学の話が出たので、つい書いてしまいたくなりました。書きなぐり、駄文はご容赦のほど。
先日、友だちのイタリア人から村上春樹を読んだという話をきき、「どうだった?」と聞いたら「ベリー、ジャパニース」だという答えが返ってきたのです。
実は、わたくし。村上春樹さんが大の苦手。
自慢をさせていただくと、わたくし・・・プルーストの「失われた時を求めて」の全巻も、「源氏物語」の原文も読破したホドの男ですが(本気でじまんしてるわけではナイ)、村上春樹だけは最後まで読めたためしがありません。
「ノルウェーの森」も「ねじまき鳥クロニクル」も全巻購入して、1巻の途中で挫折しておる始末。なぜ、この作家が世界でそんなに人気があるのか、私にはまったく理解できないのであります。
で、彼女に何で「ベリー、ジャパニーズ」だと聞いたところ、村上春樹の中編小説のストーリーを説明してくれました。
ただ何の小説かわかりません。タイトルも忘れちゃったそうで、以下、彼女の説明をもとにウロ覚えで書いたものですが、お読みになって、何の小説だかおわかりになる方はご教示のほどを。
その小説は、ある若い男が主人公。
ある時、知り合った女性と会ったり会わなかったり。
ああでもないこうでもないと交際してるのか、してないのか(以下、そんな説明が延々続く)。
ある日、彼女からもらったタバコの包み紙を捨ててしまったことに後悔。
なぜなら、そこには彼女に書いてもらった、彼女の住所が記されていたのを忘れていたのだった。
いやはや、ひどい解説でスミマセン。
(実際の小説はこんなひどいことはないと思いますが、雰囲気が伝わればと)。
ただ、わたし自身は彼女の話を聞いて、なぜ自分が村上春樹を受け付けないのかわかりました。
「うーん。それが何? だよね、その小説」
とわたしは答えたのですが、彼女も同じ感想。でも、この会ったり会わなかったり、ハッキリとしない感じはまさに日本人なんだそうです。
そういえば、あ@花さんが最初に翻訳家の道に入ったというのも、日本文学にあるこのハッキリしなさ、優柔不断な感じがイヤだったからだそうです。
やっぱり、その点は英米文学とは違いますからね。
わたしは源氏物語や漱石は大好きなんですが、あ@花さんはダメみたい。あのウジウジした感じがダメなんですな(平家物語がお好きなようです)。
ただ、わたしも島崎藤村、志賀直哉、武者小路実篤、川端康成、大江健三郎などは少しも面白いと思わないし、まったく共感するところがありません。
わたしには理解できないので、評価をすることはできませんが、外国人から見ると、いいとこわるいとこ含めて、それがベリー・ジャパニーズなんだと思います。
そんな意味で村上春樹という作家は、日本文学の王道を行く作家なのかもしれません。
みなさま、ご意見などございましたら、お寄せくださいませ。
どうも。
昨日ドイツから帰ってきて夜は刺身三昧、本日は意欲的にラーメンライス@自宅をしている夫(@自慢)に、「そういえば村上春樹って読んだことある?」ときいたら「読んだことあるけどおもしろくねえ」と言っていました。そして、画伯のブログで源氏物語嫌いってばらされたことと、平家物語の方がずっと面白いと思うことを話したら「そりゃおまえ、勝ち負けがあるからだよ。わかりやすいんだおまえには」と言われました。
焼き鳥おいしそうだね。昨日はうちも刺身だけじゃなくて地鶏も焼いてあげたよ。
またきます。
初めまして。
源氏物語や漱石以外で日本の近代・現代の作家で好きな人、そこまでいかなくても抵抗感なく読める人がおりましたら教えてください。
日頃のブログでの” マスオさん”の思想信条からして、村上春樹が駄目なのはさもありなんと思いました。
あ@花さん、おはようございます!
源氏ぎらいを暴露して申し訳ございませんでした(笑)。
>「そりゃおまえ、勝ち負けがあるからだよ。わかりやすいんだおまえには」
わはははは!
気づきませんでしたが、さすがは自慢の夫ですな。
焼き鳥、ここも良いのですがあ@花さん、有楽町のねのひ行ったことありましたけ? あそこのつくねはイチオシなんですが、今度機会あったらぜひ行きましょう♪
そろそろ自慢の夫の味覚も元に戻る頃かな?
nijntjeさん、はじめまして&おはようございます!
>日頃のブログでの” マスオさん”の思想信条からして、
>村上春樹が駄目なのはさもありなんと思いました。
おおお、日頃からお読みいただき、そこまで推測していただき恐縮です。
若い頃は三島由紀夫が好きでよく読んでいました。今では、この人は小説より戯曲の人でないかと思っています。特に「サド公爵夫人」は秀逸。
あ@花さんがまったく理解できないという藤沢周平も大好きですね。池波正太郎もそこそこ。司馬遼太郎は父の影響でほとんど読みましたが、最近は共感するところと、これは違うというところがまだらです。
それから星新一、小松左京、筒井康隆といった日本のSFの重鎮どころも好きです。最近の作家では東野圭吾はフツー。浅田次郎も面白いですが、読んでると上手すぎてだんだん鼻につくとこありです、先日、誉田哲也の「ジウ」を友だちの勧めで読みましたが、まったくダメでした。
古典では芭蕉が尊敬する作家でしょうか。近松や西鶴はものによりけりですが、近松の心中ものは実は基本的に共感できません。大阪市の橋下市長が心中ものの批判をして予算を削りましたね。あの処置に関する理由というのは、やや事後法に近いものなので如何なものかと思いますが、実は心中ものを感覚的に受け入れない点では、わたしも橋下氏の意見と変わりません。
うむむ、長くなりました。
いずれ記事にして書きます♪
>あ@花さんがまったく理解できないという藤沢周平も大好きですね。
おはようございます。
日本には様々色々な人々が居て、楽しいですね。
まだエントロピーは低い、良かった。
>司馬遼太郎は父の影響でほとんど読みましたが、
司馬の対局に在るのが、石光忠清という人だそうです。
「城下の人」というのを読んで御覧なさい、と言われたのですが、未だ。
アッシは昔々の大昔、生存している時分の川端と三島が大好きと言ったら、
テメーはミーハーな野郎だ、と言われてしまいました。
世に連れ、諸行無常です。
村上春樹さんは、好きか嫌いかよくわからないのですが、結構読んでしまいます。理解不能のところも多いし、共感できない部分もありますが、読んでいて心地よいなっておもうことはありますね。
村上作品の中では、『国境の南、太陽の西』は大好きです。一人っ子の僕にはとってもこの作品は共感できました。
島崎藤村、志賀直哉、武者小路実篤、川端康成、大江健三郎・・・
僕もどうにも共感できず、面白いって思えなかったですね。
あと一番僕が苦手なのは、太宰治。いやーどうにも苦手です。何度かチャレンジはしてるのですが・・・。
太宰治で街興しをしている青森。県民はどう感じてるのかな?
お頭さん、おはようございます!
>司馬の対局に在るのが、石光忠清という人だそうです。
ぐぐったら出てこなかったので、「城下の人」で検索してわかりました。
石光真清ですね。
西南戦争を経験された方なようで、これ読んでみようと思います。
司馬遼太郎はノモンハン事件を書こうとして、とうとう書けなかったそうです。従軍していたそうで、そらそやろなあ。
興味深いのが水木しげる先生の「総員玉砕せよ」ですね。
マスコミの取り上げ方といい、水木先生は軍隊を毛嫌いしていたイメージがあったのですが、作品を読むとそうではないことがわかりました。
また私の大学時代の恩師、宮崎進先生はシベリア抑留の経験をお持ちですが、これまたマスコミが普段取り上げてる戦争の反省という意見はお持ちでなかったようです。
日曜美術館で姜尚中(カン・サンジュン)がインタビューするのを、心底イヤそうな顔をしていたのが目に焼き付いてます。NHKも何の人選だよって。
このことは別の記事としてまとめておきたいと思います。
わらべさん、おはようございます!
>読んでいて心地よいなっておもうことはありますね。
わたしは、いつも途中で止めた村上春樹作品で、それを一度も感じたことがないので、ということは「好き」のベクトルですね。
よろしいのではないでしょうか。
>あと一番僕が苦手なのは、太宰治。いやーどうにも苦手です。
実はわたし、中学の教科書に出て来た「走れメロス」以外に読んだことありません。読もうとも思わなかったというのがホントです。
大学時代の恩師で、太宰研究で有名な奥野健男先生(故人)は、若いうちからわたしの作品を評価してくださったのですが、とうとう「太宰治」は読んだことないと言えずじまいでした(奥野先生の太宰評論は読みました)。
学生だし時間があるんだから読めば良かったのですが、それ以上に読む気がしなかったのですね。
ダメだと思うけど、今度読んでみっぺかな(笑)。
>石光真清ですね。
申し訳ありません。
五冊です、確か、長期戦かな?
え? そんなに長いんだ?
嫌いなものぐだぐだと書きつらねてなんとまぁ意味のないブログでしょうかね。
好きなものについて書いたほうがあなたの精神衛生上良いと思いますよ。
それとプルーストを読んだからってそんなに自慢できるものでもありませんけどね。
オータムさん、こんにちは。
3年以上も前の記事に、ようこそお付き合いくださいました。
ご批判は歓迎しますが、このようにトイレの落書きのような中身のない匿名のコメントでしたら、どちらが意味がないことか。
それにあなたが意味がないと思えば、読まなきゃいいのに、ゴールデンウィーク中にお暇なことです。
次回、もしいらっしゃる時はもう少し気の効いたコメントをどうぞ。