一本背負いガネーシャ。松本選手、中矢選手、メダルおめでとうございます!
昨日からの続きです。
わかってはいたことですが、愛甲さんの勉強会に参加したから・・・というわけでもないのですが、発達障害の世界では「治す」ということに拒否反応をしめしたり、障害者を「努力させてはいけない」という考え方の方が、むしろ主流なんだなということがあらためてわかりました。
だからこそ、「医者なら患者を治せにゃいかん」という神田橋先生のお弟子、愛甲修子さんの集まりにエアコンが効かなくなるほどの人が集まるようです。
努力させてはいけない、という考えは、側面的に見れば一概に否定できないかもしれませんが、それも極端に走ってすべて障害者を保護するということになると話は違います。
実際に時間かけて教え込めば歯磨きでも何でも、ある程度はできるようになる子は多いで・・・まったくできない子や、治らない子もいるにせよ、やる前から可能性を否定するというのも如何なものか・・・。
さて、こういう文章を書いた時に必ずと言って良いほどやってくるのが、「自閉症のことなど知らないくせに、わかったようなことを言うな」「教えてできるくらいなら、とっくにやっている」という匿名のコメントです。
(米は匿名、実名とも歓迎ですが)。
恫喝というか、イタチのすかしっ屁というか・・・ただ、こうした考え方をするひとつの理由として、「障害者は同等に”できない”こと」を望む、独特の横並び指向があるようです。
何度も聞いていた言葉なのに、あらためて驚いたのが「大地くんが発達することによって、発達しないうちの子が傷つく」、あるいは関係者が傷つくといった言葉です。
愛甲さんの勉強会には、この言葉が出たのは2秒足らずだったと思いますが(若干の編集あり)、あまりにサラッと出たので私自身は改めて打ちのめされました。
せっかくなので舞台裏公開。出来上がったカバー絵はデザイナーからの指示を受けて描き直したものです。さまざまなプロセスを得て本が出来上がります。
これは障害者だけでなく、定型発達者の世界でも、かけっこで手をつないでゴールインする学校教育に共通するものがあります。
おまけにそうやって教育をしないで過ごしてきた子が何か事件を起こした場合は、報道もされずにうやむやにされてしまうことも多いわけでして・・・。
今がた、世話をしていた姉を殺したアスペルガーの被告が、求刑を超える懲役20年を超える判決を受けたニュースをやっていましたが、こういうことはこれからの趨勢になっていくように思えます。
出口戦略という言葉が以前、良く言われたことがあります。
リーマンショック以降各国は様々な助成金、減税等で
とりあえず破綻させないことをまず主眼とした政策をとりました。
しかしそれはあくまで緊急処置であり、ずっとこれを続けていたら
収入は減り、かつお金は出ていくばかりで、それこそ国家財税は破綻してしまいます。
というわけで「どうやってそこから脱していくか」を各国、知恵を絞ったのです。
しかしこれが、簡単ではない。
ぬるま湯からはなかなか出られない。
軌道に乗る前に欧州の金融危機が起きて
あまりこの言葉自体使われなくなったけど。
危機回避のための保護的な政策から抜け出すことすら
大変な覚悟が必要です。
一度優しくされたら、百戦錬磨のビジネスマンたちもそれに甘えて
気持ちを切り替えるのは大変。
障碍者の世界は私はあまり知らないのですが
定型発達者の子供たちの、競争を避けた教育は
「抜け出せない」どころか「世の中甘くないよ」ということさえ
知るチャンスを潰されてしまう気がします。
というか「競争させない」のは実質的には小学校までなんですよ。
息子の担任の先生が教えてくれました。
公立でも中学からは厳しい競争にいきなりさらされて
慣れていない生徒は大変。
中学生の陰湿な悪質イジメって、ここらあたりにも原因があるのかもなあ…
かなこさん、おはようございます!
>「抜け出せない」どころか「世の中甘くないよ」ということさえ
>知るチャンスを潰されてしまう気がします。
胆はまさにここですね。
戦後、アメリカが日本の弱体化を狙って教育に、おそらくはそうした左翼遺伝子を持ち込んだのでしょうが、米国自身、薬が効きすぎたと後悔してるのではないでしょうか。
一見、自由で進歩的に見える教育は、昔の武士や領主であれば、ぜったいやってはいけない教育であるように思えます。
詳しくは本日ブログにて記事をUPします。
少しお待ちくださいませ。