パリ・オリンピック柔道2日目、永山選手&角田選手の不可解と言われる判定に、友人の師範が解説をしてくれました。

2024年パリ・オリンピック柔道、連日のメダルでにぎわう毎日ですが、2日目女子角田選手と男子・永山選手とで、審判の判定が物議をかもしました。

私もモヤモヤするものがあったのですが、柔道六段で現在も現役の友人が見事な解説をしてくれました。この解説に納得するかどうかは、人それぞれだと思いますが、お読みになって参考になる方もいると思いますので、ご興味ある方はお読みいただければ幸いです。

▼先ずは男子・永山選手について。

これに関して説明は簡単なのですが本質的な意味においてははかなり難しいですね。

ルール上はマテがかかったらすぐに締技は力を抜いて解かなければならないことになっています。その意味では審判はもう少し積極的に動くべきだったでしょう。

また永山の足が力が抜けていないところを見るとマテが、かかった時まで落ちていなかったと思います。しかしビデオを見る限り、相手が締めを解いた時は永山は落ちていたように思えますが、瞬間的な落ちだったのでしょう。すぐに意識を戻しています。
その意味ではビデオで確認して試合継続をさせることがフェアのようにも思えます。しかし、武道的にはマテがかかって力を抜いたから落ちたと言うのは言い訳に過ぎません。また待てがかかっていなかったら、最終的に落ちた可能性も高い。

その意味では、武道的には永山の負けだと私は思います。またどんなに言い分があったとしても、試合後、試合上の中に残り続けたのはいただけません。もちろん永山にとって、人生の最終決戦ですから気持ちはわかります。

最終的に、その後気持ちを取り直して、銅をとったのは見事としか言いようがありませんね。本当によくがんばりました。永山選手お疲れ様でした。

▼こちらは女子・角田選手について。

角田の準決勝の試合について解説いたします。

なぜ相手選手が3つ目の指導を取られたかですが、これは世界ルールが改正になったため、そのルールを知らないとよくわかりませんね。

現在の世界ルールでは、相手の組み手を両手で持って切っていくのは指導ではありません。しかし、相手の組み手を片方の手で叩いた場合は一発で指導です。

このルールの下で見てみると、相手選手は明らかに園田選手の組み手を片手で弾いて切って行っています。そのため、間違いなく3つ目の指導で間違いではありません。逆にこれを取らなかったら、ルール上は問題となってしまいます。

しかし実際に審判をやっていないと、なぜこの3つ目の指導が取られたのかについて解説はできないと思います。その証拠にテレビの解説でもなぜこれが3つ目の指導となったか正しく解説しているものは一切ありません。

また、現在、この片手で弾いて組み手を切りに行ったら壱発で指導と言うのは色々と物議をかもしております。このため、今後問題となるかもしれません。

そうなんです。テレビの解説で3つ目の指導に関して説明されてるものがないのですね。

柔道のルールは目まぐるしく変わるので、友人のK師範のように審判の経験が長く、随時講習を受けている人でないと、なかなかわかりません。

個人的には、指導3つで決着がついてしまう今回のルールには何か違和感を覚えるのですが、みなさまはいかがでしょう。

いずれにせよ、この段階からメダルを取った角田・永山選手は立派だと思いました。 

 

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