リドリー・スコットの『ナポレオン』〜面白いという映画ではありませんが、一見の価値アリです!

昨日、拙宅のマンションは9時から14時まで断水だったので、たまたま時間帯と上映時間が合った映画として『ナポレオン』を見に行きました。

2時間40分という上映時間があっという間…ということは、まったくなく(笑)、評判通り面白い映画というではありませんでした。
ただ、一見の価値がある作品だったことは間違いありません。

こんな弱そうなナポレオン、映画史上はじめてかも…ですね。
名優ホアキン・フェニックスは終始不機嫌そうな表情。
エジプト遠征中、ナポレオンはフランス国内の情勢悪化で本国に戻ったとされていますが、映画ではジョセフィーヌの浮気で帰国したことになっています。

たぶん、両方とも史実なんでしょうけど、嫉妬するナポレオンのなんとも情けない表情はホアキン・フェニックスならではです。

ジョセフィーヌ役のヴァネッサ・カービーはミッション・インポッシブルの近作2本に出演ですが、見ているときはまったくわかりませんでした。

本作が一番きれいですね。
魅力的なジョセフィーヌで、ナポレオンが生涯一番愛しただろうというのも納得です。

この作品では、ナポレオンとジョセフィーヌの葛藤と、戦場でのシーンが交錯する作りになっていますが、戦争の凄惨さがすさまじい!
当時は弾丸をまともに当たる平原を歩兵が行進していったのですね。

私は高校生の時に見た、キューブリックの『バリー・リンドン』でそのことを知り、本当にびっくりしたのですが、あの戦術は歩兵に「死ね」と言っているのと同じです。

ワーテルローの戦いの場面で、戦争の天才と言われたナポレオンが、同じ戦術をとっていたことにもびっくりしました。

リドリー・スコットは本当に戦争がきらいなんでしょうね。
こんな凄惨な戦争はスピルバーグの『プライベート・ライアン』以来でしょうか。

以下、ちょっとしたネタバレ

ファーストシーンは、マリー・アントワネットのギロチンではじまります。
でも、リアルな首切りの場面より、劇中劇でギロチンを喜ぶ大衆の姿の方がグロテスクだったのは何とも残酷な。大衆、群衆こそモンスターだという言葉を思い出します。

途中、何度も「長いな」と思いましたが、最後の場面が終わり、ナポレオン最後の言葉「フランス、陸軍、ジョセフィーヌ」というテロップが出たときは、おもわず涙腺がゆるみました。

面白い映画ではないけど、もう一度見てもいいなと思わせる、実に不思議な作品です。

映画が終わってからは、久しぶりに六本木ヒルズの中でひとりランチ。
ゴールデンタイガーで担々麺と餃子のセットをいただきましたが、担々麺の意外な美味しさにびっくり。一緒につけてもらったご飯もびっくりの旨さでした。

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