昨日は花風社の浅見社長と、上野の科学博物館・特別展『海 生命のみなもと』展に行ってきました。
先日、花風社新刊のヒントとなる三木成夫『生命とリズム』を読んだのですが、今回の展覧会鑑賞もその流れによるものです。
三木先生の本には、生命の進化数十億年が、胎児の成長の中に凝縮されていることが書かれていました。今回の展覧会も海という生命の源流を見ることによって、人間がまだほかの生物だった時代に遡るわけです。
ここから最初の小さな原生生命が生まれたであろうということですが、たぶんこの時代の細かいことは何もわかっていないのでしょう。
それにしても科学博物館の展示というのは、アート系ミュージアムと違って、あくまで学者目線です。
朝ドラ「らんまん」の槙野博士ではありませんが、学者というのは実にすごい!
人工衛星はやぶさが持ち帰った耳かき一杯ほどの、宇宙の石のかけらから46億年前の組成分を分析したり、魚の骨の破片から進化の過程を割り出したり…。
気の遠くなるような地味な作業の積み重ねが、展示物から伺えて感服しきりでした。
浅見社長と私といえば、「メバチマグロ、剥製にしたのはいいけど、中身は食べたのかなあ。もったいないなあ」とか、「シーラカンスはまずそう」「川ガニは生で食べたのかなあ、寄生虫で死んだ人間がいっぱいいたんだろうな」なんて、食べる話ばかりしていました。
ところが展覧会の後半は縄文の貝塚や丸太舟など、人間が何を食べてきたかという展示が並びます。
そうそう。
何十億年もの間、生物というのはほかの生き物を食べながら進化してきたんだよね。
展覧会を見たあとは、御徒町の蕎麦屋さん・ゆき庵で一杯。
12000歩近く歩いたこともあって、お酒も魚も美味しいことこの上なし。
さっきまで展示されていたお魚たちがお造りになって出てきました♪
浅見社長、楽しい時間をありがとうございました!
ゲラを読むのを楽しみにお待ちしています。
▼こちらが拙著「神様のレッスン」の冒頭部、なにやら共通した世界を感じます。