「見えない世界」あるか、ないか?(其の四)〜「狸の怨霊」で思い出した動物霊は執念深い。忘却力も能力のうち!

「見えない世界」あるか、ないか?〜続きです。

SNSでは“次回は生き霊の話でもいたしましょう”、と申しましたが、今回は動物霊のお話です。

それというのも、広島の亀山神社の元宮司が書いた「鎮守の杜の神々」という本を、最近拾い読みをしているのですが、その中で「狸の怨霊」という話が興味深いなと思ったからです。

宮司の仕事には「お祓い」という分野があるのですが、この本はそれらを通じてご自身が体験した不思議なお話を綴ってあります。一話が2〜3ページと短く、しかも体験談なのでオチがありません。

中には「ほんまかいな?」というような話がいっぱいで、このエピソードは宮司の義弟が狸の怨霊に取り憑かれていた、ことがわかるいう話でした(以下、話半分に聞いてください)。

それによれば、宮司と義弟が死後の霊魂のあり方について議論したが、結論が出なかったので霊媒にかけてみたら、用倉山の狸という妙なものが出てきたと言う。

狸の怨霊曰く…
『俺はお前の親父に殺されたんだ。 腹に子が居ったんで、撃つなと、手を合わせて頼んだが聞いてはくれなんだ。怨んどる。 中略
いいか、いつかお前の家のものを取り殺し、お前も必ず殺してやる』

事情を知っていた宮司は驚きました。
義弟が生まれたその時から27年前、 義父が用倉山に兎狩りをした際、思いがけず子持ちの狸を仕留め、みんなで狸汁にして食べたというのです。その後、義父も義弟も原因不明の病気で亡くなったのですが…。

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そもそも狸が何で日本語を喋るのかというところで、突っ込みどころ満載のお話ではあるのですが、私にはこのエピソードがけっこう腑に落ちました。
本当に狸の霊があると仮定した場合、狸が言葉を理解できなくとも、霊媒は狸の気持ちを言語化できるので、そのように喋ったとしても不思議はない。

また野生の動物というのは大変執念深く、クマなどは獲物に対する執着心が強烈で、それで実際に年間何人も被害者が出る。また、カラスは人の顔を覚えるらしく、意地悪した人間の顔はぜったい忘れない…など、撃たれた狸が義父を覚えているのは不思議ない。
…などといった説明ができるからです。

それにしても、よく「動物霊は執念深い」と聞きますが、動物であるがゆえに忘れないというのはあるのでしょうね。

「見えない世界」あるか、ないか?〜
医療の世界でマイナスエネルギーは感情労働と呼ぶそうです

さて、ここで以下…先日、感情労働という言葉を教えてくれたドクターのコメントです。

「視覚の話」から思い出しました。
「見つけてしまい過ぎる」タイプも他人より苦労が多いですが、「いつまでも記憶が消えない」タイプも苦労が多いとのこと。
「あの時のあの悔しさは一生忘れない!」と言った凡人レベルの話ではなくて、「ここ1か月の新聞記事と日付が全て明確に記憶に残っていて消えてくれない」というモノ。
受験にはうってつけなのですが、日常生活では「頭がパンクしそう」なのだとか。

そーなんだよね。
「あの時のあの悔しさは一生忘れない!」というのは、実際に凡人レベルの話なんですよね。

記憶って、貯める力が称えられるけど、忘れるのも能力のうち。
シャーロック・ホームズは脳内の整理をするのに、必要のないものを片付けるということをしますけど、動物はそんな意味で忘れる能力が低いのか、それとも恨みを忘れると野生で生きていけないのか?

この話でそんなことを思いました。
まあ、私の場合に忘れる能力は問題ないのですが、覚える力をもう少しつけないといけないようです(笑)。

 

 

 

 

 


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