「ブレードランナー2049」見て来ました。
ネットの論評を読むと、わりと賛否両論でしたね。
「寝てしまった」とか「つまらない」「前作を見ないとわからない」という声もある一方で、絶賛の声もあり、見ないことにはわからないので早々行ってきました。
で、見た感想を言うと、意外と面白かったという感じでしょうか。3時間、堪能することが出来ました。
場内は満員。
後ろの席の一番端っこしか空いてないくらいの盛況でしたが、最初の30分はゆっくりとしてペースに慣れず、時々睡魔が襲ってくる感じ。
昨日のような好天の日に3時間もある映画、しかも暗く陰鬱な画面を見ているうちに「ああ、ネットの声通りかな」と思いましたが、慣れてくるうちに面白く見ることができました。
前作のシド・ミードが美術を担当した、東洋的な未来の夜景とはまったく別の作品で、特にPART1を見なくても、まったく理解に問題はありません。
むしろフィリップ・K・ディックの原作「アンドロイドは電気羊の夢を見るか」にある、白日夢的なイメージは今回の作品の方に色濃く感じられました。
ニセの記憶、作られた記憶というテーマはディックの作品に度々登場するテーマですが、前作で出来なかったことを、今回の作品で映像化したという印象を受けました。
タルコフスキー風の暗示的な映像も登場して、ハリウッド作品にしては芸術的な要素を多く盛り込んだ作品になっています。
楽しみにしてる方のために、今回はネタバレを書きませんが、アクション的な展開はあまり期待しないこと。最初の方は睡魔が襲ってくるかもしれないこと。ハリソン・フォードは年が年なので、出番はそんなに多くないこと。
画面が暗いので、楽しい気分にはならないけれど、見たあとのカタルシスは充分にあること。
見る前に、そんな予備知識があると良いかもしれません。
私はこの映画を見て、天才と呼ばれたSF作家フィリップ・K・ディックの作品を読み直してみようかと思いました。