「カエルの楽園」読みました

昨日は猛暑の中、あ@花さんをお連れして山種美術館で「江戸絵画への視線」を見てきました(展覧会については後日UPします)。絵画鑑賞のあとはカフェで水羊羹と冷えたお抹茶をいただき一服。

夕方戻って、仕事をする前に届いていた「カエルの楽園」。今さらですが、読みはじめたら一気に読んでしまいました。

結論から言うと、読んだら不愉快になる本です(けなしてません)。
読む前から、おおよその予想はついていたのですが、思った以上に血圧の上がる本でありました。

周知のように、登場するカエルには、それぞれ護憲派、改憲派、右翼、左翼、アメリカが思い切ってステレオタイプにわかりやすく描かれてます。平和なカエルの国ナバージュには、三戒という(1、カエルを信じろ 2、カエルと争うな 3、争うための力をもつな)、いわば憲法9条をモデルにした戒律があるという設定ですが、それをめぐっての議論が・・・あるある、この本と同じ内容の議論をした記憶が! って感じかな。

個人的には戦後70年以上、戦争がなかったのは9条のおかげとは思いませんが、それを肯定する証明はできません。戦争がなかったことは事実ですから、それが9条のおかげか否かはまさに「悪魔の証明」で、違うとも違わないとも言えないのです。

私の大学時代の友だちは美大ということもあって、護憲派がけっこういて、たまに議論になると必ず平行線を描きます。

この本はそれを再現したかのように書かれていて、きっと百田直樹氏は百万回、こんな議論をして来たんだろうなあって思っちゃいました。

憲法9条でこれだけ平行線になるのだから、実際に戦争レベルになった時に「話し合いで解決しよう」なんて、どう考えてもムリですけど、この本にはそんな平行線の議論が延々と描かれていて、おああああ、け、血圧が・・・。

ただ私自身はこの本で言ってることにそんなに反対はしませんけど、この本の存在は憲法改正もろもろをめぐって分裂をより深める気がしました。
TwitterでUPされてる”「カエルの楽園」読みました”に関する称賛も、なにか一神教の同じ宗派どうしの称賛に似た感じはするしねえ。

だって、「すべてを話し合いで解決しよう」と譲らない人が(自分が譲らないで話し合いっていうのも、すげー話ですけど)、この本を読んだからと言って意見を変えるはずがないものね。朝日新聞が「カエルの楽園」を絶対取り上げないように。

人と人は基本、絶対にわかり合えない部分を持っています。
問答無用に人質を殺す、先のダッカのテロなどはその典型的な例ですね。

それを確認する本でした。

でも百田直樹さん。読ませる筆力は比類なきものですが、いかんせん話の作りがザツだよなあ。「海賊と呼ばれた男」でも、大物がみんな主人公に惹かれていっちゃうように、話を作り過ぎなのは、今回もやや鼻につきました。

誰かに似てると思ったら、「俺の空」の漫画家・本宮ひろ志先生でした(ほめてません)。

「カエルの楽園」読みました” への4件のコメント

  1. 画伯、昨日はありがとうございました。私はあのあと不在者投票して帰りました。

    カエルの楽園、遅いですな。うちは発売後すぐ二人で読みました。一家に2冊買うほどのもんじゃないですね。著者の思いがこもってますが、ストーリーとしては別にうまくできてませんね。まんま現実だし。それより、これを小説として称える人の多さに、世のなかの人って本を読んでないんだなとがっかりする程度には出版人です。

    まあ日本がカエルの楽園にならないよう祈るだけです。

    それにしてもアーティストはなんで護憲になるのかな。

  2. あ@花さん、おはようございます!

    昨日はこちらこそ、ありがとうございました。
    遅まきながらでしたが、まあいつでも良かったかなという感じです。

    >これを小説として称える人の多さに、世のなかの人って本を読んでない>んだなとがっかりする程度には出版人です。

    そんな感じですね。おっしゃるように、まんま現実でひねりがない。
    そこが良いと言えば良いですが、がっかりする出版人のお気持ち、わかる気がいたします。

    >それにしてもアーティストはなんで護憲になるのかな。

    Facebookで見ると、けっこう発信してますよ。
    困ったものです。

    今度は上野に行きましょう。
    暑い中ですが、ビリヤーニ食べてまわりましょう♪

  3. 画伯はガマン強いからね。
    私は憲法改悪を許すなとか戦争法で徴兵復活とかそういうネジの富んだこと言い出す人はそっとリムっています。
    大体は気が合わないしさ。

  4. ガマンというか、私のダジャレと一緒でスルーですかね。

    アーチストの中には歴史を勉強してなくて、護憲だとか戦争法とか叫ぶ人も多いです。そういう人に限って、自分の意見を絶対曲げない。

    話し合いで解決が聞いてあきれますが、そういう意味ではこの本、よくそのあたりを表現しているのかな。

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