小泉元総理の反原発

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上野大仏です。関東大震災で首だけ残りましたが、モトは7mの大きさだったとか。

一昨日UPした塩野七生先生の記事の中に、小泉元総理の反原発に関してこんな記述がありました。

「原発は大変な問題だから科学者に徹底的に話させるべきだ。日本への不満(たぶん欧米からの)は、我々は福島で絶対的な安全はないと学んだはずだ。それなのに原発再開にまた絶対安全を求めるのは論理的におかしい。ただ科学者に決める権利はない。意見を聞いてお勉強して、最後は投票で委託された政治家が決めるべきだ」

記事の中で、誰が言ったか明記されてないのですが、原発に反対とも賛成とも書いておらず、現実の起ったことに対してどうするかを記述してますので、これは塩野先生の意見ですね。

原発が神の火か、はてまた悪魔の火かは、それこそ神のみぞ知るところですが、完全な安全を求めるのであれば、完全に原発をなくしてしまうしか方法はありません。

ウラン1gが石油2000ℓに相当する、圧倒的なエネルギーは捨てがたいところですが、物事には良い面と同じくらい、ネガティブな面があるもの。
潤沢で安価なエネルギーを選ぶか、完全な安全を選ぶかというのは、最終的にはそれこそ政治家の中でも選ばれた人たちが判断しないといけないことでしょう。

問題なのは原発を完全撤廃するなら、すでに国内にある54基もの原発をどうするのかです。

原発稼動を止めたところで、燃料の放射性物質がなくなるわけでなし。
逆に放射性物質は消費されず、危険な状態でそのまま停止中の原発の中にあるわけです。もちろん電力はまったく生み出さない状態です。

小泉元総理は放射性廃棄物の行き先がないというのが、反原発の一番の根拠なわけですが、ならば現在停止中の原発にある放射性物質をどうするか、まったく言及がない(私が知らないだけなら、どなたかご教示を)。

個人的な意見を申し上げると、かりに原発の完全撤廃を掲げるのであれば、現在の原発の放射性廃棄物が、一定基準に下がるまで稼動させた上で廃炉にするというのが科学的な手続きでしょう。

その点、ドイツはどういう方法で完全撤廃するのかな?

ともかく科学的にどうなのか、という議論がなされない反原発、あるいは原発推進というのは如何なものかと、塩野七生先生の記事を読んで思った次第です。

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