ちゅうても大げさな話ではありません。
イタリア人の友だちが、源氏物語の小さな絵を買ってくれたというだけのことなのですが、それにしてもたいそうな喜びようでした。
作品の最大の評価は買ってもらうことなので、そのことによって、お金以外に得るものも大きいのです。
まず、当たり前のことですが、外国人は、どこかに日本的なものを求めるのだということが、今さらながら良くわかりました。
もうひとつは、自分にそういう絵が描けることがわかったことかな。
これは謙遜でも奢りでもなく、言葉のまんまです。
私は洋画の出身で、いちおうアカデミックな美術教育を受けているので、油彩画を描く時はどうしても立体でモノをとらえるクセがついてます(まあ、大して上手い絵描きでもないので、形が狂ったり、ヘンな物体だ現れたりはするのですが)。
ところが不思議なもので、こういう源氏物語を画題にしたり、あるいはマンガを描く時などは、自然に脳みそが平面にスイッチする。
無意識にやっていたのですね。
それに気づいたのが昨日の夜、絵を見て喜ぶクライアントの顔を見た時でした。
さて、これからどうするか。
思案中ではありますが、近々答えが出せればいいかと思っています。
それにしても、若い頃何より影響を受けたのがイタリア絵画です。
その国にたとえ、どんな小さな作品でも自分の絵がお嫁に行ってくれる。