赤坂のトルコ料理アセナのインゲン豆とビーフの煮込み。
これぞレベントシェフの真骨頂、いつ食べても本当に美味
毎年、この時期になると村上春樹がノーベル文学賞を取るかどうかというニュースが流れてきて、今年も多分取らないだろうなあと思ってると、やっぱり別の人が受賞という結果でした。
以前にも拙ブログで書いたように、私にとって村上春樹は何度読もうととしても挫折してしまう作家なのですが、どうやら外国人から見て、ものすごく日本的な作家だということです。
たしかに源氏物語以降わが国の文学というのは、ハッキリしない優柔不断さというものが主流なようで、そこが好ききらいの分かれ目になるみたいです。
宗教に関しては良いとこ取りの日本人ですが、文学に関しては、どうもそれが優柔不断になってしまうのでしょうか。
村上春樹氏の小説(途中までしか読んでないけど)では、あれも決められない、こちらも良いねといった具合に、揺れ動いていく様子や気持ちが延々と続き、そのどこが面白いのかと思ってしまいますが、考えてみれば、ほかの日本文学もみなその傾向があります。
C・W・ニコル氏が「日本のブンガクは、どれもワタシ、ワタシというものが多く、それは私、好きじゃアリマセン」と言ってましたが、日本に長く暮らすニコル氏だからこそ、そう思うのかもしれません。
是非もなくグレーゾーンを好む日本人ですが、今のアメリカ議会が共和党と民主党で落としどころを見つけられずに混乱してる様子を見ると、反対に欧米人って本当に妥協できない人たちなんだなと思ってしまいます。
短絡的かもしれませんが、妥協できないというのは一神教の影響大でしょう。
ただ、小説に関して言うと、白黒勝ち負けがハッキリする人たちが書いたものというのは、ある意味スッキリするところはありますね。
「風と共に去りぬ」では、人物キャラはスカーレット・オハラとレット・バトラー、メラニーとアシュレ・ウィルクスの4つしかありませんから(極論)、ものすごくわかりやすい。
さて、グレーゾーンを好む国民性の是非は別にして、それが功を奏しているのが、私は科学技術ではないかと思っています。
科学というのは白黒がハッキリしているようで、個人的にはそうでないと思っています(科学者は白黒ハッキリしてる人が多いけど)。
科学の発見というのは、矛盾を見つけては解決していくという作業が多いです。
光の性質が「波であり粒である」という発見も、光が音のような波であると、どうしても説明がつかないために生まれたものでした。
また、科学技術というのも同様で、複数の矛盾した条件をクリアすることで、生まれるものが少なくありません。
たとえば、日本刀は硬くて柔らかい鉄という、矛盾した性質を得るために進化しました。切れ味の良い硬い刃を得ようとすると、簡単に折れてしまうので、柔軟性を持った鉄が良い。しかし柔らかい鉄にしようとすれば、切れ味は悪くなる。
この矛盾を解決するために生まれた技術が日本刀の技術ですね。
矛盾したものでもグレーの中に取り込んでしまう能力は、日本人の中にある最大の武器でありましょう。
ただ、文学に関していうと(簡単に比較はできないんですが)、どうなんでしょう。ノーベル文学賞候補の村上春樹氏ですが、今さらにあげることもないようにも・・・。
こんにちわ。
昨日は〆のコーヒーがマスオさんの舌に合わなかった様子、
痛み入りました。
>この矛盾を解決するために生まれた技術が日本刀の技術ですね。
矛盾を孕んだ存在が日本の神秘だとすれば、
シェフもその範疇に入りますなあ。
店が立て込んでくると不機嫌な顔に成る、なんじゃそりゃ???
でも、出てくる皿はどれも美味しいんだからなあ。
そんなレベントの為に、ノーベルシェフ賞を提案します!!???
って、実現しないよなあ...。
お頭さん、おはようございます!
>〆のコーヒーがマスオさんの舌に合わなかった様子
はは。あれはもう(以下略)。
>店が立て込んでくると不機嫌な顔に成る、なんじゃそりゃ???
仕事をキチンと遂行しようとしてるからじゃないでしょうか。
で、まわりが思うように動かないので、フキゲンになる。
そんな感じではないかと思いますよん♪
おはようございます。
>で、まわりが思うように動かないので、フキゲンになる。
正に、御意。
自分のコピーが欲しいんでしょうね。
でも居ない。
そして、厨房の鬼と化す???
いいではありませんか、お蔭で美味しい生活ができます??
また行きましょう、ほうましょう、あっ、そうしましょう、だ。
お頭さん、おはようございます!
>自分のコピーが欲しいんでしょうね。
朝ドラの「ごちそうさん」でも出てきますが、
料理は化学なので、セオリーの道筋さえ作れば、
一定レベルのものは誰でも出来る(はず)です。
天才レベントシェフの場合、
自分の中ではそれが完璧にプログラムされてるのですが、
人に伝えることができないのですね。
まあ、それ期待してもしゃーないすな。
また食べに行きましょう♪