魚の画家〜大野麥風展

小暮満寿雄 絵画教室をはじめます!
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昨日は丸の内の新丸ビルで勉強会。
目の前の東京ステーションギャラリーで、大野麥風(おおの・ばくふう)展をやっていたので見に行きました。

ポスターにも使われているフグの絵・・・気になりますよね〜。

フグの絵はわたしも描いたことありますが、こんなカンジの描写とはホド遠い表現。

たまたま昨日の日経に、大野麥風のフグの絵とトビウオの絵が掲載されていて、フグの絵はもちろんですが、トビウオの絵というのも珍しい。

大野麥風についてはまったく知らなかったのですが、あちこちで見かける描写的でありながら奇妙なこの絵には前から気になっていたのです。

実物を見て驚いたのは、フグの絵をはじめとして、ほとんどの作品が木版画であったということです。
刷り師と彫り師には細かい注文をしていたといいますが、ホントにこの絵を版画が版画なんかい? と思うほど細かく複雑な表現です。

原画も展示されていましたが、原画より版画の方が鮮やかなのにもびっくり。

版画に使うインキが鮮やかなんでしょうな。

原画の日本画がくすんだ感じなのに対して、版画の方が軽やかで明るい色表現ができるというのが意外でした。

もうひとつ意外だったのは、展示されてる絵のほとんどがサカナの絵。
それも食べられるサカナばかり。

日本人ですね。見ていて旨そうなサカナだなと思ってしまう。

ギャラリーから東京駅を見下ろせます

一緒に行った人が水産大学(現・海洋大学)出身で、水産関係の出版社に働く人だったので、色々解説を聞けたのも面白いですね。

海の中で回遊するカツオの絵を見て、その人いわく。

「これ、死んだカツオ見て描いたな。腹にある3本線、生きてる時には見えないもん」

「生きてる時はどうなの」

「きれいな銀色。光ってきれいだよ」

ギャラリーの階段には昔の東京駅のレンガが! 

いやな客ですが、絵描きだけでは得られない情報。

カツオが泳いでるようすを描くというのは至難の技ですからね。

もう一つ意外だったのは、マグロの絵がなかったこと。
マグロといえば、今でこそ寿司ネタの王様ですが、それは漁業技術や冷凍技術が発展した今だからこそできること。

海岸から離れたところを回遊するマグロは、新鮮なものがなかなか昔は市場に出回る機会はなかったんでしょうな。

江戸時代にマグロは下魚でしたし、昭和初期で大トロは捨てていたと言います。

大野麥風は1888年生まれ、1976年没ですから、それほど大昔の人でもありませんが、今なら真っ先に描かれるだろうマグロがないというのも興味深いことです。

ちなみにこちらは、わたくしのサカナ本。
さかな通でおます。よろしければご笑覧のほど。

なお、友だちの出版社から出ている杉浦千里のおさかなスーパーリアリズムも展示中。こちらもすごい!
37歳で夭折した画家ですが、こんな絵描いてたら長生きできんよな〜。

89歳まで生きた麥風とは対照的ですが、この画集。
ムチャクチャ売れてるそうです。ご興味のある方はお買いあげを

魚の画家〜大野麥風展” への2件のコメント

  1. 姪っ子が小さい頃、水族館に連れて行った時のことを思い出しました。
    元気に泳ぐ水槽の魚、ゆったり歩くカニを見て
    「うわーーーー!!美味しそう!!♪」
    うん、まあ、そうなんだけどさ。

  2. じゅん×じゅんさん、おはようございます!

    >「うわーーーー!!美味しそう!!♪」

    まさに日本人はそうですね。

    ちなみに日本ユニセフ(ユニセフではありません)で蓄財した、アグネス・チャンは日本に来て、鳩を見た時に「旨そう」と感じたそうです。

    あ、例がわるくてスミマセン(笑)。

    蟹は如何カニ?・・・なんて、ウフッ♪ 

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