「和様の書」展、見てきました。
地味な書道展と思いきやとんでもない!
日本文化の根幹を見せてくれる素晴らしい展覧会でした。
なにが日本文化の根幹って、そりゃ仮名文字であります。
最近、立て続けに出土された仮名文字のある焼き物ですが、意外に古く、9世紀にはその原型が見られるのが興味深いところです。
丁度、その時代の帳簿なども展示されていて、公式の文書はみな漢字で書かれているのですが、読み言葉が書き言葉にうまく表現できないもどかしさが感じられました。
仮名というのは当然ながら、当時の日本語の発音をほぼ網羅できた文字だったのでしょう。
仮名の誕生から、新古今和歌集などを通して仮名文化が花開くようすも興味深い。
当然のことなのですが、昔の人にとって書と絵画というのは一体のものだったのですね。書家の能力と画家の能力というのは同じではないので、一枚の画面に違う作家どうしが共作するものは少なくなかったようですが、少なくとも出来上がったものは完全に一体。
紙に金銀をほどこした「平家納経」なども展示されていて、それはそれは華麗なものでした。
面白かったのは信長や、秀吉、家康の直筆です。
信長の直筆は余計なことが書いてません。用件だけ。
秀吉の書はそんなに上手ではありませんが、 愛嬌のあるもの。
家康の書は尊大ながらこまごました感じです。
直筆というのは不思議なもので、見ていると、その人となりが見える気がしてきます。これは絵画でも同じことですが、書というのは当然ながら意味があるわけで、その点がなおさらかな(わたしは絵の方が見えるものが多いのですが)。
もう少し、すらすら読めたらもっと面白いんですが。
書きかけです