昨日は東麻布の花風社さんで、次回の本についてのミーティング。
精神医学会の重鎮・大大大先生が発達障害の世界を扱ったもので、
いろいろな意味で画期的な本になるでしょう。
で、以下の話は昨日のミーティングで私が思ったこと。
(次回・花風社さんの書籍と必ずしも一致しない部分があるかもしれません。
興味のある方は是非おつきあいのほどを)。
発達障害者に関わる人の中には、
「そのまんまでいいよ」「ありのままのあなたでいなさい」
という意見も少なくありません。
もちろん発達障害を持つ人の教育は大変です。
普通の人が1で済むことを、100教えてもわからないことがある。
努力してもダメだから、かわいそうだから
「そのまんまでいい」という考えになる気持ちもわからないではありません。
でも、その考えで突き詰めると、
時に「わからないのはアナタがわるい」ということになる。
わが国では「ありのままの私」って、純粋な感じに聞こえるけど、
言葉を変えて言えば「教育されてない私」になるわけですね。
理解できないのは、まわりがいけないわけだから、本人は何をやろうとお咎めなし。
場合によっては、周囲の人が迷惑をこうむることも多々あるわけです。
これは私見ですが、その迷惑行動がエスカレートした場合、
犯罪にまで発展することもある。
ところが、わが国には刑法39条というものがあって、
心身喪失状態などを理由に、人を殺してもいきなり無罪になってしまう。
罪の軽減くらいは考えても良いでしょうが、犯罪を犯したものに
何のお咎めなしっていうのは如何なものか。
(もっとも刑法39条の場合、正常な人間が悪用する問題の方が大きいようですが)。
程度によりけりですが、発達障害のある人でも、
訓練次第で良い方向に改善することは可能です。
やはり転ばぬ先の杖で、人間「ありのまま」ではいかんなあと、
昨日のミーティングでつくづく思った次第す。
こういう話の難しいところは、
言い方ひとつで、障害が犯罪に結びついて聞こえることですが、
このブログを読んだ方は、そのような誤解をなさらぬよう祈る次第です。
写真は最近、ミーティングのあといつも入るオレ流ホルモン居酒屋MYSTYLEのもつ鍋とホルモン。
店名はベタですが、店員さんの腰は低くて美味しいです。