辻井伸行 バン・クライバーン国際ピアノコンクール優勝までの記録


昨日は家でまったりしながら、
「辻井伸行 バン・クライバーン国際ピアノコンクール優勝までの記録」
を見ていましたが・・・いや、引き込まれました。
バン・クライバーン・コンクールは、世界一過酷なコンクールだそうですが、
優勝まで勝ち上がるには、ずいぶんいくつもの関門をくぐらないといけないのですね。

どんな仕事でも真剣にやればやるほど、その人の性格・・・
というか本性が出るものですが、
辻井さんの場合、コンクールの終わりに近づくにつれ、
音はピュアに美しく響いていくのに驚かされました。

普通、優勝に手が届くところまで来ると、どこか人間ギラついてくるものですが、
あれは持って生まれたものでしょうね。
はじめの審査は辛うじて通過したように思えましたが、
シューマンのピアノ五重奏、
ラフマニノフとショパンの協奏曲による、オケとの共演、
最後のピアノソロと、尻上がりに調子を上げていく様子は
まさに無心としか形容のしようがありません。
かの大横綱・双葉山ですら「我、未だ木鶏足りえず」といった、
”木鶏”の境地に弱冠二十歳の若者が達しているのだから驚きです。

もちろん視覚による情報を得られないことが、
雑念が入ってこない要素でもあるでしょう。
でも、障害者がピュアかというと、それはそうでもなく、
嫉妬や恨み、欲望などの煩悩は、通常の人以上に持ってる人も少なくありません。

辻井さんだって、彼なりに雑念がなかったわけではないでしょうが、
シューマンのピアノ五重奏で共演した、タカーチ弦楽四重奏団の人たちも絶賛してましたが、
ひとたびピアノに向った時の集中は素晴らしい。

で、辻井さんの倍以上の年齢の私はといえば、
テレビを見終わったあとは、ジムに泳ぎに行き、帰ってから日本酒で湯豆腐ふふふ。
運動して空きっ腹に飲んだものだから、あっという間に沈没してしまいました。
いや~、おまえという男はいよいよ頼りにならんカスじゃのう。

画像は先日の個展でも発表した「ジャイサルメールの孔雀」。
以前、描いた作品に修正を加えたものです。
絵画というのは時に30分で仕上がることもあれば、20年くらいにわたって描くこともある。
後日、この絵の最初の状態をアップいたします。

辻井伸行 バン・クライバーン国際ピアノコンクール優勝までの記録” への6件のコメント

  1. 見ました、その番組
    あれは凄かったですね。

    話は変わりますが、私はジャズドラマーなのです。
    プレー歴は5-6年ですが、リスナー歴は22年。

    私は音譜が読めないので、耳での完全コピーです。
    辻井くんと同じ方法です。

    50年代のモダン、ハードバップくらいであれば
    3回聞けば覚えられます。

    通っているスクールは何と世界的なドラマーの猪俣猛先生のスクール。
    しかも、講師の先生は猪俣先生の一番弟子の方で、しかもマンツーマン!!

    「アド街」で見て、家から近いからという理由で選んだら、あれまですよ。

    で、猪俣先生が私の演奏を一度聴いて下さりました。

    やろうと思っていた曲を先生が先に演奏してしまって、
    頭真っ白な状態で曲名は忘れましたが、何か演奏したんです。

    そしたら「なかなか上手いな」と褒めていただきました。

    若手のプロの方を呼んだセッションが月1であるのですが、
    まぁ、若い方は昔のスタンダードを知りませんね。

    曲名を言っても知らない、フレーズを口ずさんでも知らない、
    楽譜を見ても分からない。

    正直、私の演奏は講師陣にはバカ受けですよ。

    若い方はオリジナルに走る傾向があるそうです。
    でも、スタンダード=基準ですから、苦労しても致し方ありません。

    要は、クラシックであればバッハなどの古典、
    ジャズであればスタンダードをやらないと、
    という感じです。

    確かにJ-Popはそのとき限りですよね。
    猪俣先生もJ-Popは大嫌いだと言ってました。

    これまた、いやはやでございました。

  2. ブラームスはお好き
    猪俣猛先生、どうやら大変なお方のようですね。
    運が良かったのではないでしょうか。

    若い方がオリジナルに走るというのは、わかる気がします。
    パッと見、ドラムは叩けばサマになる
    (本当はそうじゃないんだけど)ところがありますから、
    勝手に叩いた方が楽なんでしょう。
    またオリジナルの方が、クリエイティブなことをやってる気になるだろうしね。

    話はバン・クライバーン・コンテストに戻りますが、
    ブラームスを演奏していた人は、
    テレビでは一人もいませんでした。
    もっともコンテストに出ていた若者は、幼少の頃から
    徹底的に基本をやった人たちだから、
    弾けないはずはないでしょうが、
    ブラームスは若い演奏家向きではないのかもしれません。

  3. 基礎の重要性
    絵画であればピカソ。
    マスオさんであれば、これで分かっていただけると思います。

  4. なにごとも基本
    おっしゃるように、なにごとも基本ですな。

    「常識を破れ」なんて言いますが、
    ただ非常識をやるだけなら、
    羞恥心さえなくせば誰でもできますもの。
    関係ありませんが、バンクーバーの
    スノーボードの選手。
    彼も非常識をやっちゃたクチかもね。

  5. 基本を極めた上で崩す
    最近の若い方(プロを含めてですが)の行動様式は、こんな感じです。

    「分からないところは崩せば良い」

    ジャズの場合だとフリージャズという分野がありますから。

    でも、かの山下洋輔さんも、国立音楽大学作曲科で
    クラシックをしっかりと身につけていらっしゃる。

    正直、もうすこし技術があれば、
    ちょっとした「プロ」ならセッションでコテンパンに
    する自信はありますよ。

    僕のリクエストした曲を知らない時点で勝負はついてますけど。

    講師の先生は、まあ、冗談もあるのでしょうけど
    「耳は良い」
    「イメージも相当良い」
    と褒めて下さいます。

    うちのかみさんもリスニング歴はかなりありますから、
    プロの方の知らない曲を鼻歌代わりに口ずさんでおります。

    日本のジャズが盛り上がらないのも致し方ありません。

    これまた、いやはやなお話でした。

  6. 音楽をナメるなよってやつですかね
    なるほど、大江戸さん。
    機会があれば大江戸さんのドラムも聞いてみたいですね。

    音楽は数学的に体系化できるものですから、
    単純にフィーリングだけで、何とかできるものではないと思います。
    やはり長い歴史を積み上げて出来上がったものは、
    「崩し」やフィーリング」が簡単に通用するものではない。
    素人が聞いても、いい加減に弾いてるところはすぐわかりますから、
    プロがそんなことに気づかないのも、どうかと思いますね。

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