ウランバーナの薬師


昨日のスパコン事業仕分けの続きです。
「世界一になる理由は何があるんでしょうか?」「2位じゃダメなんでしょうか?」
あの蓮舫議員の質問は、科学技術を知らぬ者の愚問とされてしまい、
大ブーイングを受けたのは記憶に新しいところです。
そりゃノーベル賞受賞者がそろって声を上げ、
「歴史の法廷に立つ勇気があるのか?」とまで詰め寄られば(あ、これ別の人だっけ?)、
誰でもその意見に疑問を感じることはありません。
でも実は、けっこう鋭いところを突いていた質問だった?

科学技術にたずさわる現場の人でも、
世界2位以下のスパコンでも、多くの仕事は十分成り立つようです。
蓮舫議員がそこまで見通して「2位じゃダメなんでしょうか」と
言ったかどうかはわかりませんが、科学技術の問題は
オリンピックで金メダルを取るような、誰が見てもわかる話とは違うようですね。

誤解がないように申しあげておくと、
一昨日、お会いした博士が「スパコンは世界2位でよい」
という考えを持ってるわけではなく、
「世界2位以下のスパコンでも仕事はできる」という現実を知っているだけです。
彼に言わせると、”世界一を取るか、世界2位でも良いか”より大切なことは、
そのスパコンによって得たデータを如何に活用するかということだそうです。
コンピュータは陳腐化して老朽化しますが、データは半永久的なもので、
応用すれば可能性は無限に広がっていくものですからね。

日本の場合、科学技術の箱物というべきか、設備やスパコンは充実してるんだけど、
取得したデータの生かし方がイマイチなんだそうです。
というより、データは取ったら取りっ放しみたいなところがあるんだって。

・・・・うーん。
それは私自身のことにも言えるかな~。
だって、私も個展などで発表した作品は、一度作ったら作りっ放しだしな~。
マンガやイラストもお蔵入りになってるものがたくさんあることだし・・・
これからhpやブログに、マメにアップしていきたいと思います。

そんなわけでアップした写真は、12年ほど前の作品「ウランバーナの薬師」です。
ウランバーナとは朝青龍の故郷ではなく(あれはウランバートル)、「お盆」の語源です。
元はペルシャ語で「精霊」を意味する言葉だそうで、それがサンスクリット語となり、
さらに漢訳されて盂蘭盆(うらぼんえ)となりました。
ブッダは霊魂の存在を認めてませんから、もとの仏教にはないものです。
季節はずれですが、自分の部屋にかざってあり、手近なのでアップしました。
私のhp、小暮満寿雄 Art Galleryにもアップしてますが、
デジカメの性能アップのおかげか、こちらの方が色がきれいに出ていますね。

ウランバーナの薬師” への2件のコメント

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