景気が後退したという声を聞いて久しくなりますが、
今回の個展でも、売り上げ以外でそれを感じることがありました。
それはパーティーなどで、知り合いでも何でもないのに、
評論家づらをし、飲み食いをして作家に説教をするおじさんたち・・・
それがいなくなったことです。
画廊というのは招かざる客も意外に多い世界です。
あまり良い言い方ではありませんが、
いわゆる絵描きくずれ、なりすまし評論家とでも申しましょうか。
10数年ほど前までは、月曜の銀座(オープニングパーティーの多い日)は、
どこの画廊でもそんな人たちを見かけることが多々あったものです。
もちろんミリュウさんは、そんな人たちが入りにくい画廊ではあるのですが、
それでもギャラリーというのは、
誰でも入ってこれる空間ですから皆無というわけにはいきません。
とくに貸画廊で若い女性の作家が個展などをやると大変でした。
ちょうど画像のイラストみたいな感じだったかな(拙著”おちゃめなイタリア人!”より)。
ところがここ数年・・・そんなおじさんたちは激減し、
今回の個展ではただの一人として見かけることがありませんでした。
私が思うに、それは決してそんなに良いことでもなく、
彼らが高齢化して、銀座にも来れなくなった。
あるいはこの不況のあおりを受け、銀座までやってくる交通費も工面できなくなった。
または景気がわるくなって、誰もパーティーなんかやらなくなったのか。
そんなことが推測されます(いや、冗談ではなしに)。
おかげさまでというか、今回のお客さまは一様にレベルが高かった。
でも、一方であの奇妙な人たちは、一体どこに消えたのか?
ひとごとながらちょっと気になる今回の個展でした。
余談ながら、15年ほど前のこと。
友だちの画家(女性)が個展を開催したところ、初日のオープニングパーティーで
「絵描きくずれのオヤジにからまれた」らしく、ひどく彼女は憤慨していたのですが、
よくよく聞いたら、そのオヤジがわれわれの同級生の父親だった、なんてことがありました。
それでも、みんな食えてた時代だったんだよな~。
何だか生きにくい世の中になったものです。
いますね。
マスオさん、こんにちわ
crewcutです。(○井ですよ。)
僕らの世界にもこんな方々いました。言葉悪いですが建築ゴロと呼ばれていました。まさにイラストに描かれている通りで背景が池袋の喫茶店みたいな・・・
ゴロまき権藤
crewcutさん、おはようございます。
ああ、たしかに文士ゴロとか言いますね。
いわゆる無頼の徒ってやつですか。
そういえば「あしたのジョー」にゴロまき権藤って
ヤクザさんが出てきますな。
(権藤は黒澤明の”天国と地獄”からとったのでしょう)。