「和を以て尊しと成す」を世界語に


少し前の話になります。
前に七戸議員のパーティーでお会いした岩城弘幸氏との話で、
「和を以て尊しと成す」という聖徳太子の言葉の本当の意味、ということが話題に上りました。
岩城氏と私の意見はほぼ一緒で(たぶん)、ちょっとここでそのことを書こうと思います。

当然ながら、「和を以て尊しと成す」とは「みんな仲良くおやんなさい」という意味ではありません。
なんせ当時は、蘇我氏、物部氏が血で血を争う抗争をしていた時代。
そんなに仲良くやってたはずはなく、折りあらば相手の首を取ろうと必死でした。
また、太子は当時の随の皇帝・煬帝(ようだい)に、
「日出ずる処の天子、日没する処の天子に書を致す。つつがなきや」と、
挑発するような手紙を送って、煬帝を激怒させています。
随はわずか37年で滅びた王朝で、煬帝は中国皇帝の中でも悪名高いことで指折りの人物。
たぶん、随が長くないことを厩戸皇子は見越していたのでしょう。
(この時から、中国は日本を小生意気でジャマくさいな国だと思いはじめたんだと思います)。
そんな意味で、聖徳太子は歴史上、中国にはじめてノーを言った人物かもしれません。
あの冠位十二階にしても、青・赤・黄・白・黒という大陸の色(陰陽五行の五色)に、
紫を上位に加え、濃淡で12段階に分けたもの。
これを聖徳太子の意図というのは、うがちすぎというわけでもありますまい。
その人が「和を以て尊しと成す」というのですから、それはそんなに生半可な意味ではありません。
それは「みな仲良く」という意味ではなく、
「本来は相容れない間であったとしても、和を成すことができれば、それは尊い」といったことでしょうか。
世界中、紛争をしている場所が数多くありますが、まさに世界語にしたい言葉だと思います。
もちろん、注釈をつけて・・・ですが。
でも、中東あたりじゃ、まったく意味通じないだろうな・・・。

写真は現在制作中の30号。さて、どう変わるかな。

「和を以て尊しと成す」を世界語に” への2件のコメント

  1. Unknown
    一神教の皆さんには通じないのではないでしょうか。

  2. なじみません
    お頭さん、おっしゃる通りです。
    本文にも記したように、中東では意味が通じるかどうか・・。

    それについてはいずれ、またこのブログにて。

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