拙作「山形山水図」
昨日は、〆切原稿が目白押しの中、表参道にあるマックスマーラ系のお店、マリナ・リナルディへ打ち合わせに行きました。
来月から夏にかけてのディスプレイとして拙作を置いていただけるという、有り難いお話です。
わたしも著書やイラスト、レストランの壁画などで、イタリアとは縁があるのですが、イタリアンブランドのお店でディスプレイというのは、はじめてのこと。シンプルな内装の店内に、わたしの作品が合うかどうか緊張します。
もともとイタリアのデザインがシンプルなのは、重厚で装飾的なイタリア美術の反動でしょうから、置いてみればきっと相性は良いはず(なんて、勝手に思ったりして)。
ただ、昨日は大雨のために作品現物は持ち込まず、なまけ蛙くんのみをお見せするにとどめました。
繰り返しますが、イタリアのブランドがデザイン性に優れているのは、装飾的なイタリア美術がベースにあるからだと、わたしは考えています。装飾から引き算をして、はじめてあのシンプルなイタリアンデザインに到達できたわけで、そうした蓄積なしにデザインの簡素化はできません。
ファッションはもとよりイタリア車の有機的でシンプルなデザインは、人体や自然の描写ができて、はじめて完成したものでしょう。
自分の油彩画は、どちらかと言わずとも引き算ではなく、足し算で装飾の多い部類の作品。逆に言うとシンプルなデザインに達する前のイタリア美術から大いに影響を受けてます。
(わたしの師匠はイタリア美術の巨匠たち・・・そんな風に私淑しております)。
表参道のブランドショップはシンプル系が多いので、そういった意味では逆に目を惹く自信はありますし、店の雰囲気をこわさない程度にインパクトを与えるのが貢献になるのだと思います。
↑ で、わたしのイチオシがこれ。
「ジャイサルメールの孔雀」。これはなるべく大勢に見てほしい絵であります。
イタリアではなくインドを描いたものですが、実はイタリアとインドのデザインは相性が良いのです。映画もベタなところはよく似てるし、次回の打ち合わせでは、これらをお持ちして感じをチェックしたいと思ってます。
店内打ち合わせのあとは、表参道ビーコンでランチ。
アメリカンスタイルの料理ですが、これがまあ、あなどるなかれ!
奥田シェフにも「アメリカ人で意識の高い人の料理は、日本より上」とまで言わしめていますが、チャイニーズスタイルで八角を効かせたチキンにもやし、春雨、ニンジン、水菜を合わせたボリューム満点のサラダは、満足度も十分。
厨房では目つきの鋭いシェフが印象的。
独特のオーラがある人で、お客のひけた時間も黙々と厨房を磨いていたのが印象的でした。間違いなく、良い料理人でしょう。