最近では珍しく、2日連続のブログアップです(笑)。
こちらもしばらく前ですが、サントリー美術館『尾張徳川家の至宝』展に行ってきました。
最近のサントリー企画は、織田有楽斎のような実にシブいものが多かったのですが、今回の『尾張徳川家の至宝』は実に王道で見応えがありました。
尾張徳川家は徳川家康の九男・義直を初代とする大名家です。
今時の感覚で九男とは驚きですが、当時はそのくらいは当たり前だったのでしょうね。
武家の所蔵品なので、当然刀剣や鉄炮などの武器や、甲冑などの武具がいっぱい。
もちろん武人といえども、教養のない人は尊敬されなかったので、茶道具・能装束・能面・香道具などが揃っているところが興味ふかいですね。
貴族への憧れか、源氏物語絵巻が収蔵されているのも一興。
もちろん今回の展示の目玉ですが、上記パンフにある『柏木』はすでに展示が終わっていて、私が見た時には『橋姫』の展示がされていました。
今見ると、垣間見がなんともヤバい感じ。英語で言うピーピングですが、当時はこれは当たり前だったのでしょうね。
有名な源氏物語絵巻ですが、元は蜂須賀家の持ち物だったとか(諸説あり)。
平安時代末期の作品で作者は不詳ですが、 一連の絵巻は同じ絵師による筆と考えて間違いないでしょう。突出した才能を感じさせる線と色使いです。
江戸時代は貴族がもっとも冷遇された時代と言われていますが、尾張徳川家の持ち物にこのような名品が伝わっているのも面白いところ。
9月1日までの開催で、展示替えがまだあるので、もう1度行こうと思っています。