昨日は猛暑の中、サントリー美術館「虫めづる日本の人々」展に行ってきました。
いや、素晴らしかったです。
“サントリーの企画にハズレなし”が、私の持論ですが、今回の展覧会は必見ですね!
虫という存在は、一方では人にきらわれながらも、もう一方では人の関心や興味を得てきました。そんな中で、日本人は古くから工芸品や美術の中に虫というモチーフを取り入れてきました。
ここで言う「虫」とは、生物学的に言う節足動物だけではなく、蛙や蛇、蛭といった、虫へんがつく小さな生き物すべてを指しています。
美術のモチーフとしては、鈴虫や蛍、蝶といった鳴き声や見た目がきれいなもの以外に、蜘蛛や蛇、蛭、ムカデといった、ある意味できらわれる虫も取り入れられているのが面白いところですね。
この展覧会の見どころは、上の階と下の階(ミッドタウンの4Fと3F)で展示物の傾向が分かれていることでしょう。
上の階は主にシブめの工芸品などが中心。
下の階は、伊藤若冲や葛飾北斎、酒井抱一、喜多川歌麿、土佐光則と行ったビッグネームが名を連ねています。
漆を使った硯箱などに施されてる虫は、象牙や螺鈿、玉といった高価な素材が鏤めてあったりと、なかなか洒脱な感じです。
▲ただ、注意していただきたいのは、この展覧会の目玉になっている、伊藤若冲の『菜蟲譜(さいちゅうふ)』は、後半8月23日(水)からの展示になります。
こちらを見たい方は、来月にお越しいただければと思います。
私はこの展覧会、何度か行くつもりなので、またその時あらためて。