たまたまですが、20代から30代に描いた「恐ろしい世界を描いた絵」が、現在のウクライナ侵攻に重なっています。

 
ウクライナを見ても、わが国は移民受け入れをするのか

上は2014年4月13日に書いた記事ですが、まさかたった8年で世界がこうなっているとは想像もしませんでした。

Facebookには「過去の思い出」が出てくる機能があるのですが、最近、続けて「恐ろしい世界を描いた絵」が出てきまして、妙に今のご時世に呼応してるなと思った次第です。

▼「何が国境で起ったか?」 

この絵は80年代、北朝鮮から謎の風船が流れてきた事件をヒントに描いたもので、もう描いてから30数年経ちましたが、彼の国はもちろん、周辺国すべてがまったく変わってないというのはあらためて驚きです。

イメージ自体はアンドレイ・タルコフスキーの映画「ストーカー」のオマージュであります。映画公開当時はストーカーという言葉も一般的ではなく、この作品に関しては「密猟者」というニュアンスの方が正しいかと思います。

タルコフスキーがソビエト連邦で撮った最後の映画で、この映画こそが今のロシアのウクライナ侵攻を予見しているように思えます。

▼「鳥は野火のもとに舞いおりる」

こちらは先の「何が国境で起ったか」より、さらに悪い世界を表現しています。草叢の向こうでは、なにか恐ろしいことが起りつつあります。

丁度、三十路を少し過ぎた頃の作品で、個人的に一番良くなかった時の作品かな。
今では、もうこういう作品を描くことはできません。

これを描いた当時は東横線の綱島に住んでいました。生えている草は、そのあたりに生えていた雑草と、畑に植えられていた里芋の葉っぱをスケッチしたものです。
ハート型の葉は里芋の葉っぱです。

このタイトルは武満徹のオーケストラ曲「鳥は星形の庭に舞い降りる」から取っています。

▼「消え去ったナスターシャ」

これはドストエフスキーの「白痴」ラストシーンに描かれている場面ですが、背景の景色は「何が国境で起ったか」と同じ世界を描いています。

この背景は「何が国境で起ったか」と同様にアンドレイ・タルコフスキーの「ストーカー」のオマージュです。
というより、この世界は原作ストルガツキー兄弟の「路傍のピクニック」に描かれている、外的生命の襲来によって意志を持つようになった土地「ゾーン」と呼ばれる世界であります。
草も土も意志を持っていて、侵入者(密猟者)を厳しく排除します。

絵に描かれた二人は「ゾーン」に受け入れられた二人なのです。

ご興味お持ち頂いた方は絵は、ユングの部屋をご覧ください。

▼甘粕大尉の茶会

▲そして、こちらは日本も他人事ではないという。
こうなってはいけない世界を描いています。

▼そしてこちらが拙著「シエスタおじさん」で戦争が終わる場面です。

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