一昨日の土曜日は、イベントでご購入頂いた絵を額装しに出かけ、出来上がる合間に渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムで開催中の「ルドルフ2世の驚異の世界展」を見て来ました。
ヨーロッパにはいわゆるイタリア半島を中心にした「ローマ帝国」以外に、「神聖ローマ帝国」とか「東ローマ帝国」といった、なんだか紛らわしいローマがあって、生徒を世界史ぎらいにさせてる感がありますね。
しかも、どのローマ帝国も時代によって領土や首都機能が変わるので、 何がなんだかわからないというのが日本人の本音ですが、東ローマ帝国は西と東に分裂した東側、トルコを中心とした帝国。
神聖ローマ帝国は、ドイツ、オーストリア、ハンガリー周辺の帝国で、ローマ教皇からお墨付きを頂いた帝国だそうで、時代も場所も全然違うので、ああ!・・・何だかわかりません(笑)。
神聖ローマ帝国は10世紀くらいから勃興した北ヨーロッパの帝国。15世紀半ばくらいからはハプスブルグ家がほぼ独占し、オーストリア、スペイン、ナポリ、トスカーナ、チェコやハンガリーなどのボヘミア地方などに君臨しました。
ルドルフ2世(1552〜1612)は、その中で16世紀から17世紀に生きた皇帝です。
生涯独身だったことも、政治に興味を持たず芸術に没頭したことで知られており、日本で言うと室町時代の足利義政といったキャラクターかな。
ただ、ルドルフ2世の領地は乱れてはおらず、なおさらコレクターとして没頭できた感じがします。
この時代、天文学や博物学が発達した時代で、コレクションもアフリカやアジアに生息していた動植物を描いたものが数多く展示されていて、実際にプラハにあった宮殿にはそういった生き物たちが飼われていました。
いや〜、そのコレクションの凄いこと。
皇帝だけに、これ”買うてい”・・・なんて、ウフッ♪
展覧会の白眉はやっぱり、ポスターにもなっているアルチンボルドですね。
この人は昨年、上野の西洋美術館で大規模な展覧会が開催されたので、記憶にも当たらしいでしょう。ブログにも書きましたので、こちらをご参考いただければ幸いです。
↑ 上の写真はその絵を立体に再現したもので、こちらは展覧会のために作ったレプリカで、もちろん撮影可♪
絵のわきには、描かれた花や木の実などの種類がキチンと書いてある図があって、そちらも一興です。
ボッティチェルリの「プリマヴェーラ(春)」なども、描かれている花はフィレンツェに今でも実際に咲いてる草花だそうですが、昔の画家は博物学的な知識もあったのですね。
私のように、目鼻が描かれているいい加減な草花や果物を平気で描いてしまう絵描きは、その点見習わないとイカンかもしれません。出来ませんけど(笑)。
こちらの展覧会は3月11日まで。
ご興味ありましたら、足をお運びくださいませ♪