アルチンボルド展、見に来ました!

連休中は週明けの原稿などでブログUPは久しぶりですが、アルチンボルド展、見に行きました。

と言っても、丁度1週間ほどの前の話。連休中の西洋美術館は炎天下の中で行列ができる混雑だったようです。

私が子どもの頃から「少年マガジン」などの別欄に、花や果物を組み合わせて顔を描いた絵は見る機会が多かったのですが、それがジュセッペ・アルチンボルドという名の画家だった知ったのは、美術を学びはじめた学生時代の時でした。

今回のアルチンボルド展は本格的にこの画家を日本で紹介する初めての展覧会だそうです。バベルの塔は2回も来日してるのに、アルチンボルド展は何と初めて!

この人がイタリア・ルネサンス後期の人というのは、家にある画集で知ってましたが、ウィーンで活躍したハプスブルグお抱えの画家だったのですね。
花や果物を組み合わせて顔を描くのは知ってましたが、皇帝マクシミリアン2世の顔を木の幹や枝、根っ子で描いたとはびっくりでした。

この肖像画に喜んだ皇帝も相当な変わり者ですが、アルチンボルドはその辺りのツボを心得ていたようです。多分、皇帝ほどは変わり者ではなく、宮廷画家に多い人心掌握術を知っていた人かもしれません。 

興味深かったのが、花や果物、木の幹など、顔を構成するモチーフが四大元素の考え方に基づいていたことでしょうか。

ギリシャ時代から西洋に浸透していた四大元素、すなわち水、土、風、火をこの世の主要元素とする考え方は、近代科学と無関係なようで、錬金術などを産み出し、化学へと昇華してますから、これは意外にバカにできません。

東洋の陰陽五行説もそうですが、この世の構成要素を3つから5つくらいの大まかなものに考えると、複雑なものも単純化して考えられるメリットがあります。

例えば、パンを焼くという行為は、小麦粉(土)を水で捏ねて、火と風を起こして焼き上がる・・・といったような見方もできるわけです。

アルチンボルドはイタリア人ですから、日本人同様に四季の概念が強く、作品も春夏秋冬を風、火、土、水に当てはめて絵を描いてます。やや強引だけど(笑)。
四季のはじめは冬という考え方も面白く、皇帝の肖像画も冬と水があてはめられているのも、マクシミリアン2世を喜ばせたのかもしれません。

彼の絵が遠く、北斎にも影響を与えたと見られるのは、また面白いところですが、そこに四大元素の考えはどこかに行ってしまったよう・・・さらには、後世のアルチンボルド派の画家が描いた、それを模した絵にもそのような要素が消えていたのも興味深いところでした。

アルチンボルド展は9月24日まで、上野西洋美術館で開催中。

常設展も素晴らしいので、合わせてご覧になるのをオススメします。明日は西洋美術館の常設展について書いてみます。

 

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