失われた時を求めて


今年もあと2週間あまりを残してになりましたが、それにしても今年は早かったなあ。

時間の過ぎる早さは、年齢を分母、時間を分子にすると言いますが、
さすれば、4歳児の1年と40歳の10年が同じ長さに感じる、という計算になります。

40歳は若かったと思えるこの頃、時が早く過ぎたとて何の不思議もありませんが、
ルキノ・ヴィスコンティの名画”ヴェニスに死す”で、
老教授グスタフ・アッシェンバッハが言うセリフを思い出します。

「砂時計の砂は、はじめいつまでも減らないように見える。
 だが砂がなくなると気がつくのは、いちばん終わりの時だ」

うーん。
若い頃から、このセリフはよく引用していたけど、最近は重くのしかかってきてイヤだなあ。
(引用しても、い”いんよう”・・なんて、ウフッ♪)

まだ、その砂時計の終わりまでにはしばらくあると思いますが、
人生も後半戦折り返しになると色々出てきますね。
(個人的にもありました。まだブログには書けません)。

昨日も申しあげたように、
若い頃は、年を重ねればそれだけ落ち着くものだと思っていましたが、
そうとは限らないのですね。

俗に”修羅場をくぐる”なんて言いますが、
私の場合、修羅場と言えるほどのものではないにせよ、
それでも当社比で、それと思えることは何度か経験しました。
(まあ、誰にでもあることですが)。

人間、修羅場をくぐるほど度胸がつきそうなものですが、
正直なところ、だんだんこわくなります。
羹(あつもの)に懲りて膾(なます)を吹くのたとえがあるように、
蜂に刺されて痛さを知ると、蜂がこわくなるのと似ているかな。

若いとそんな経験したことなかったりするから、ナメてかかる一方、
自分の知らない大問題に対しても、イヤだとも何だとも思わない。
その無鉄砲さが若さの特権であるとも言えます。

それでも今の自分に修羅場がやってきたら、そこをくぐるしかないし、
場合によっては自分から行かないといけないこともある。
(まあ、この年になると修羅場は飛びかかってきますけどね。
 何でだろうね)。

手塚治虫の「ブッダ」には
「動物は死ぬ直前まで自分が死ぬことを知らない。
 人間は予測するから悩むのだ」といった言葉がありましたが、
まさに先のことを考えるから人は悩むわけですね。

そんな時も将来のことを考えてウツになる人も多いわけで、
だからと言って先のことをまったく考えなかったら人間じゃないしね。

しかしながら人は年齢を重ねると失うものもありますが、得るものもあります。
介護を受けていた父でもそうでしたが、進歩したり発達することも多いもの。

進歩と発達を信じてがんばろっと。

ともあれ今年は色々ありましたが、何とか無事に年を越せそうです。
ニキさんじゃないけど、残存能力で何とかやってこっと。

写真はヤマガタ・サンダンデロのランチ、アンヴェ・ミルーのコース(2人前)。
来ていたお客さんたちの多くは、私の絵を見ながら絵についての話を(多分)していましたよ~♪

失われた時を求めて” への4件のコメント

  1. http://pksp.jp/maxpop2003/diary.cgi?o=1&m=1&n=271を御覧下さい
    1歳児の1分は2歳児の1分の倍の長さがあり、10歳児の10倍の長さがあります。

    すなわち生きている時間を100とすると1分の割合はどんどん小さくなっていきます。だから時間の経つのは早くなっていくのです。

    これ、ジヤネーの法則です。

    詳しくは上記裏マッ通HPをご覧下さい。

  2. 加速度
    すぎさん、おはようございます!

    ジャネーの法則、マッ通にございましたね。
    (リンクは本文に貼っていただくと、クリックだけでジャンプできますよ)。

    小学校の6年間の長かったこと。
    それを過ぎてからの人生の早いこと。

    だんだん早くなる人生ですね。

    27日、またお会いしましょう!

  3. URL
    なんか不正なURLは掲載できませんって出ちゃうんですよね
    なんでらろー

  4. 不正を働くなんて、”ふせえ”
    すぎさん、おはよ大相撲です!

    ホントだ。
    何ででしょう。

    すぎさん、何か不正を働いてませんか(笑)。
    不正を働くなんて、”ふせえ”(ふてえ)ヤツだ・・なんて、ウフッ♪

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