ファシストほど人を「独裁者」と呼ぶ?


最近、自分のブログでたびたび「ファシズム」という言葉を使ってみたので、
その語源を調べてみましたが、イタリア語で「ファッショ」という「束」を意味する言葉でした。

さらに、そのおおもとはラテン語で「ファスケス」という儀式用に杖を束ねたもので、
古代ローマ執政官の権威の象徴だったそうです。

ただし、ファシズムの名前が一般的に使われはじめたのは意外に新しく、
ムッソリーニがこの名を取って「国家ファシスト党」と定めてからなんだそうです。

一方で「独裁」という言葉は、
やはり古代ローマの「独裁官(dictator・ディクタートル)」に由来しますが、
これは有事において期間限定で特定の人間に、絶対的な権限を与えるシステムが語源です。

ざっくり言うとファシズムが「全体主義」なら、独裁は「絶対権限」かな。
ファシズムも独裁も同じようで、語源をたどると微妙に違うということになります。

どちらも逆らうことは許されませんが、
「ファシズム」が、組織の維持を目的にしているのに対し、
「独裁」は、国と民衆の救済を目的にしているということですね。
(誤解がないよう申し上げますと、
 わたくし、一般的に使われる”独裁”を認めているわけではありません)。

もっとも権限を一度得た人間は、なかなか手放そうとしませんから、
結局はファシズムも独裁も同じ意味になってしまいますが、
けっこうこの言葉・・・どちらも巷で便利に使われています。

とくに最近で独裁やファシズムといえば、橋下市長が槍玉に上がってますね。
わたしはこの人が特に好きというわけではありませんが、
橋下さんと労働組合のやりとりを見てると、普通のことを言ってるように思えます。

人のことを「ガンコだ」という人ほど、自分の方が頑固なことがあるように、
人のことを「独裁者だ」という人ほど、自分の方がファシストであるケースが多いように思えます。

参考までにお時間のある方は、この映像をご覧ください。

ツイッターでたまたまクリックした石原知事と古舘キャスターの国旗掲揚についての会話です。
(わたしはぶったまげて不愉快だったの3分見て止めました。
 全部見る必要はありません。最初の1分でも十分です)。

特に「ファシズム」も「独裁」という言葉も使われているわけではありませんが、
どちらが本質的なファシストであるか。
これまた、みなさまにご判断いただきたいと思います。
(それとも両方か? うむむむ)。

ちなみに古舘さんは、その昔プロレス中継でブレイクされた方でありますが、
メジャーに今では、小団体ばかりになったプロレスに見向きもされません。

このあたりも、わたくしが左巻きの方を信用できない理由のひとつであります。

画像は拙作「踊るガネーシャ」。
原画は意外に小さいのですよん♪

ファシストほど人を「独裁者」と呼ぶ?” への4件のコメント

  1. 誰のためか
    虚構の水戸黄門は何でしょうか?
    ファシスト、独裁者?
    でも、善意の塊で、平民のために振る舞い、
    勧善懲悪で、
    民主主義より手っ取り早い。
    こんな人物が現実に居たら、楽ですね。
    それなのに、もうTV番組として成立しない浮世って、
    ウソでもあんな人を求めない、
    ニッポン人は12歳からついに大人に成ったのか、
    それともニッポンの今は哀しいだけの現実なんでしょうかね。
    ご隠居、教えて下さい。

  2. 独裁者
    お頭さん、おはようございます!

    ああ、そういえばドラマの水戸黄門は独裁者かな~。
    でも、独裁者は全国行脚して悪人を懲らしめたりしませんよね。

    時代が変わって、消えていくものは多いけど、
    たしかに水戸黄門の退場は寂しいかな~。

    独裁者というと響きは良くないですが、
    人の言うことをいちいち聞いていたら、ものごとは決まりません。
    場合によると、それが「独裁者」と呼ばれることもあるわけで・・・。

  3. お頭さん、おはようございます!

    うーん。
    どちらもどっちですね。

    暴行された女性も問題なら、明らかに暴行に出た議員も問題です。
    もっと毅然とした態度で臨めなかったのかな。
    相手の思うツボじゃないですかねえ。

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