「あやしい絵」展、見にいきました!〜まさにお化け屋敷ワンダーランドの中の紅一点、上村松園先生筆の「焔」は日本絵画の至宝です!

久しぶりの展覧会、昨日は雲行きの良くない天気の中で、東京国立近代美術館で開催中の「あやしい絵」展に行って参りました。

午前中は雨も降っていたので、当日券でも入れるだろうとタカをくくって行ったのですが、あにはからぬや、時間指定をしてなかった人たちで、最近の展覧会で見ることのなかった行列ができてるではありませんか!
まあ、これはこれでけっこうなことなんだよね。

そう言いながら、待つこと約40分。会場に入ることができました。

▼会場に入ると、可愛くない猫ちゃんの絵がお出迎え。

▼実際の人毛を使った人形もあやしい感じ。看板に偽りなしか(笑)。

▼ロセッティやミュシャなどの洋画も満載です。

▼淀君だそうです。

個性的な絵がいっぱい。

イッちゃった絵がいっぱい(笑)。

きゃあああああああああ!

どうしたら、こういう絵になっちゃうんだろう?
お化け屋敷に踏み入れたようなワクワク感を覚えながら、あやしい絵群をかきわけ進むと、ありましたありました!

本展覧会の目玉、上村松園先生筆の「焔(ほのお)」です。

収蔵はトーハク、借り物なので撮影禁止。こちらの画像はwikiからです。

こちらは謡曲「葵の上」に出てくる六条御息所をモチーフにした作品と言われています。生き霊となった六条御息所が、葵の上に取り憑いてあやめてしまう、あの話ですね。

聞けば四十路に入った松園が、年下の男性との大失恋の後に描いた絵がこれだったとか。すべてが優美な絵である上村松園ですが、この絵と「花がたみ」だけが、特異な光をはなっている作品です。

ちなみに「焔」の展示は4月3日まで。花がたみの展示は後期になります。

松園先生は「どうしてこの絵を描いたのか、自分でもわからない」と語っていたそうですが、通常言われるような女性の嫉妬や恨みよりも、その表情からはバッハのマタイ受難曲に通じるような悲しみが強く伺えます。

見ていると、様々な感情が見え隠れする絵ですが、この時の自分の内面を絵に封じ込めたのかもしれません。いや、それにしてもこれを描いてる時は、さぞ苦しかっただろうな。この絵を発表したあと、3年のブランクがあって絵が描けなかったというのもわかりますね。

ちなみに絵というのは、モデルが人に見られることを意識しているものと、そうでないものがありますが、「焔」は前者に入ると思います。当然、文展出品作だったそうですから、人に見せるのを前提に描いているわけですが、そのためか、嫉妬をしている自分に対する恥じらいのようなものも感じました。

この絵から20年後、あの優雅な「序の舞」を松園先生は描いてますから、こうした人生を通じて、さらに昇華されたのでしょうね。
ネガティブな世界を描きながら、あくまで気品と優美さを失わない松園の絵画にひたすら感服でした。

「あやしい絵」展、「焔」の展示はあとわずかですが、ぜひご覧くださいませ!

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