ブータン王国 ~ 一寸の虫にも五分の魂


昨日のデジカメ紛失は、たくさんのコメントをありがとうございました!
結局は自分のポカなんですが、色々ご意見を聞いて切り替えができました。
デジカメはあきらめ、次回からは肩にぶら下げます。

さて、つい先日帰国されたブータン国王夫妻ですが、見ての通り美男美女のご夫妻。
好感度抜群で、お帰りになったあとも余韻が残っているようですね。

ヒマラヤの小国ながら、
ダライラマよりはるかにクローズアップされた、ブータン国王夫妻の来日ですが、
実はブータンの人口の80%がチベット系(20%がネパール系)で、
ワンチェク国王ご自身もチベット系、チベット仏教の信者なようです。

うーん。
ダライラマの来日を中国に気づかって報道しないなら、
チベット系のブータン国王だって一緒だと思うけど、そちらはどうでも良いわけですね~。

ほとんどの日本人が知ることのない、ブータンという国の過剰な取り上げられ方を見て、
メディアに何か政治的な意図があると思いましたが、これはちょっと違いますね。

おそらく前ブータン国王が提唱したGNH(国民総幸福量)という言葉が、
メディアにとって口当たりが良いのかもしれません。

たしかに先進国のようにモノが溢れている国は、うつや自殺者が多い傾向があります。
そんな意味でブータンはうつや自殺者の数は少ないんだろうな。

だから幸福度はお金とかモノじゃないっていうのはわかりますが、
ブータンの人は、生まれた時からブータンに住んでますから、
その意味では幸福度は高いだろうけど、先進国の人がいきなりブータンで暮らせるわけじゃありません。

また、ブータンはネパール系の住民を大勢追いだしてしまったり、
幸福度世界一ということとは裏腹の一面もあるので、一概に言葉通りも取れない気はします。

もっともチベット系とネパール系住民というのは、けっこう事情が複雑です。
ネパールもブータンも地政学的には、インドと中国に挟まれており、
小国ながら重要なポジションにあります。

中国はネパールを援助していて、インドはブータンを援助しており、
しかもチベット系が多いということで、おそらくブータン人は中国には好感を持っておりません。
(加えて、文革時代の中国にだいぶ領土を取られたそうです)。

今回、ブータン国王の来日というのは、
「ブータン、ここにあり」という、小国ながらキチンとした独立国家なんだという主張を(当たり前ですが)、
内外にアピールしたという意味あいが強いのでしょう。

彼の国などは「ブータンは歴史的にわが国の領土」なんて言いかねません。
一寸の虫にも五分の魂・・・虫という比喩はひとつの国に失礼かもしれませんが、
若いながら立派な国王ご夫妻でした。
小さな国なのにどこの属国にもなっていないのも立派です。

画像は「山形山水図屏風」の「鳥海山」です。

ブータン王国 ~ 一寸の虫にも五分の魂” への8件のコメント

  1. 人口70万人
    だってね、ブータン。
    横浜市でいうと区が三つくらいですかね。

    だからね、中央にすがりついて、それで文句言ってる自治体は
    日本国から独立してみろって言いたくなりますわ。

    逆にこっちはスケールメリットを大事にしなくちゃいけないのにさ。
    たかることしか考えていないのはいやだねえ。

    まあ沖縄の基地問題とかも
    「だったら日本から独立してみろよ。あっというまに人民解放軍が来るわよ」なんて思ったりしてるんです内心。

    ああ、書いちゃった。
    へんな人きたらごめんなさい。

  2. たかる、たからない
    あ@花さん、おはようございます!

    をををを!
    ブータン、横浜3つかい?

    経済力はもっとなさそうですよね。

    >日本国から独立してみろって言いたくなりますわ。

    実はこの記事、それが言いたかったりして♪

    >「だったら日本から独立してみろよ。あっというまに人民解放軍が来るわよ

    その通り。
    沖縄取ったら、台湾もそのまんまいただきです。

    こないだアメリカン・エンタープライズ研究所とかいうとこの人に聞いたら、
    同じこと言ってました。

  3. 横浜が三つだと
    いえいえ画伯、横浜が三つではありません。
    横浜が三つだと、スウェーデンを抜きますわ。

    横浜市の18ある区を三つくっつけたくらいの人口です、ブータン。

    日本は大国なんですよ。
    その自覚がない反日日本人多いけどね~。

    あ、またへんな人きそう。

  4. どてら
    ブータン国王夫妻のどてらのような民族衣装、
    あれいいですね。
    ブータンでは公の場では民族衣装を着るのが義務づけられているらしいです。

    それはブータンは観光立国がコンセプトで、外国から見た独自性がちゃんと分かってるのですね。
    小国なので出来るのかもしれませんが、日本も見習いたいものです。

    どてらって昔、父親たちが冬場家でくつろぐ時に着ていた綿入れの着物です。
    ブータン衣装は日本の着物のルーツを見るようでした。

  5. けいざイタイ国
    あ@花さん、おはようございます!

    おおお、そうですね。
    タイトルをよく見ないで書いてしまい、失礼いたしました。

    東京都ひとつで韓国だそうですから、
    (なのに態度がデカイな。経済制裁すりゃいいのに)
    変だとは思ったのですが。

    ブータンのGNPって、たぶん日本のどこかの市町村くらいなんでしょうけど、
    それでも自覚を持って独立しているのが立派です。

    考えてみると、子供の頃にいた反日の先生は、日本が小国だと教えていましたね。
    時代も違いますけど、その頃すでに世界2位の経済大国になったというニュースがありました。
    子供心に変だと思っていたものです。

    余談ながら、サトウサンペイの「フジ三太郎」には、当時の公害問題(イタイイタイイ病)にかけて、
    「けいざイタイ国」というダジャレネタがありました。

    今でも別の意味で通じるのが困りものですが。

  6. なるほど、どてらだ
    すずめさん、おはようございます!

    おお、そういえばブータンの民族衣装はどてらですね。
    チベット民族衣装もどてら。

    なにかきっと関連があるのでしょう。

    20年ほど前に、インド周辺をバックパッキングしていたことがあるのですが、
    その時、ブータンは入国して観光するのにけっこうなお金がかかるので、断念したことがあります。

    残念だけど、断念ですね・・なんて、ウフッ♪

    当時は東大卒の前王でした。
    前王の教育が良かったのですね。

    国王夫妻の来日はたいへんな効果だったと思います。

  7. 旅の出会いは一期一会
    Weekly英字新聞を購読してますが、第一面がブータンの国王と王妃が被災地を訪問している写真でした。美しいですね。人は「心」で接するものです。私も感動しました。日本のネタはないのか?

    今でもブータンは自由旅行ができません。事前にブータン専門の旅行会社にお願いして、ブータン内はツアーで周ります。これが結構高いんですがこの料金には宿泊費、観光、食事代、ツアー代などのすべてが含まれています。まずブータンまで行ってしまうことです(バンコク乗継が便利)。

    でもどうしても「ブータン」と聞くと引っかかる事を思い出します。もう10年ぐらい前の事ですが、ブータンにハマった友人(日本人)がブータン人(外務省にお勤め)と友達になり、何度かブータンを積極的に訪問していました。その度に家族や親戚が大勢集まりもてなしてくれたそうです。ところが渡航の度はもちろんのこと、帰国してからも航空便で高価なプレゼントをねだられる様になり(ナイキの靴など)、やっと変だと気付くようになりました。私達が「それは変だと!しかも外務省の人でしょう???」と。ブータンへの貢ぎ物が途絶えると、相手から脅しのメール(英語)が送られてきました(メールも見せてもらいましたが)。何事もほどほどに。ブータンのように自然が宝の国の人達に、安易に高価な物を与えることは反社会的な事なのかもしれません。

  8. 国民総幸福量
    naotさん、おはようございます!

    ブータン外務省の人の話、思わず膝を叩きました。
    GNH(国民総幸福量)と言っても、ひとたび快適な文明生活を送ると、
    なかなか元に戻れないのだと思います。

    以前、元自衛官という人に聞いたことがありますが、
    中南米やアフリカの新興国などに行くと、言い方は良くないですが、
    ゴロツキみたいな政治家がゴマンといるそうです。
    (日本人でもゴロツキみたいな人はいますが、”みたい”じゃなく”そのもの”)。

    それらに比べたら、ブータンのそれはまだおねだりの程度なんで、
    かわいいものかもしれませんが。

    ただ、一昨年にはインド大使館内で、職員によるレイプ事件があって、
    容疑者は本国に帰国でどうにもならなかったという話がありましたし、
    うちのお隣でも、visaを取りに行くと職員が頬づえをついてあくびしていたことがありました。

    私自身もその国からベトナムに出国する際にワイロを要求され、
    断ったらベトナム入国の際、サインの不備とかでもめたことがありました。

    日本の常識が海外で通用しないのは承知してましたが、
    そういう事柄があるたび日本は良い国だなと思う次第です。

    だから、言っちゃ悪いけど私はGNHなんて信用してないんですがね~。

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