「山形山水図屏風」完成しました。


2年あまりにわたって描かれた山形六双図が完成しました。

え、もう出来上がっていたんじゃないのかって?

いえいえ、すでに6枚のパネルはヤマガタ・サンダンデロの店内に飾られておりますが、
そのうちの5枚の間には大きな隙間が空いておりました(1枚は別室)。

つなげて270度の山形パノラマ絵巻を完成するという意味で、
今回の仕事を請け負う形になったわけであります。

リンク先の画像で色鉛筆で描かれたラフ部分が、アップした写真にあたるわけですね。

山形六双図、正確に言うとパネルが12枚になったから、山形十二双図かな。
しかし、いかんせん十二双図というのも語呂が良くない。

それでは「山形山水図絵巻」とでも言いましょうか。
しかしパネルに張られて巻くことはできないので、正確に言うと絵巻ではない。
”絵巻風”とい呼び方は中途半端で、みっともないし・・・。
それなら、いっそ「山形山水図屏風」と呼びますか。

まあ、この際タイトルは大きなことではありません。
昔の絵画や小説などは、もともとタイトルがなかったものに、
後世の人が勝手に名前をつけたものが多いものです。
(私の作品が後世に残るかどうかはわかりませんが)。

源氏物語しかり、モナ・リザしかり、
ベートーベンの月光も運命も(運命は日本だけの呼称)、
ショパンの子犬のワルツも、みな人が名付けたものであります。

それでも名前がないと、何を指してるのかわからないので、
とりあえず、拙ブログでは”山形山水図屏風”と呼ぶことにいたします。
屏風じゃないけど、パネルものはみな”屏風”と言いますから良いでしょう。

つなげるべき絵が手元にないため、風景をどう繋げていくかは苦心しました。
2度ほど店に持っていき、合わせてみるとけっこう違っていたりして。

絵の継ぎ目はまだしも、2回目に行った時にはパネルのサイズが違っていたので、
いったん絵をはがして、パネルの木を削って修正しました。

また、先ほどのリンク先では「山形十二双図」ではなく、
「山形十一双図」となっていたのは、パネルのうしろに微妙な凹凸があって、
もう1枚、割らないと入れることができないというわけで・・・。

多分、大丈夫ですが、21日に絵のセッティングをするまで、キチンと入るか心配です。

入ると良いな、いや入らんと困るぞ。

写真の下は仕上げに捺した印泥です。
今回の仕事から、これから自分の作品には書道や日本画のように、
サインは漢字と印泥を捺すことにしました。

印泥だけに、これでい”いんでい”・・なんて、ウフッ♪

「山形山水図屏風」完成しました。” への6件のコメント

  1. ほぉぉぉ・・・
    ここが画伯の作業場ですか。我々建築設計屋の事務所にそっくりですね。大作お疲れ様でした。わたしもつい最近、竣工した建物があってなんか寂しく、いやホッとしました。

  2. Unknown
    正ちゃん帽さん、おはようございます!

    ほう、建築設計の事務所に似ているとは。

    通常のアトリエと違い、床に絵具をこぼしていいようにはできてません。
    本や資料が多いのもそうなのかもしれません。

    大きな仕事は終ると寂しいですね。
    というか、明日のセッティングまで終ってないのですが。

  3. 完成おめでとうございます!
    画伯こんにちは!
    とうとう完成ですね。山にまだ残る雪や青い空、海、豊かな自然が息をして生き物を育んでいるって感じます。
    美味しい食材もここから生まれるんですね。
    美しく、時に怖い自然。その一部の私たち、やっぱりこの絵を見るとそんな風に感じます。

    設置、あともう一仕事。頑張ってください

  4. 畑仕事
    いっちゃん、おはようございます!

    おやおや、今日はダジャレなしですか~。
    さびしいような嬉しいような。

    絵師は都会育ちですが、自然の美しさはわかるつもりです。

    最後の1枚は北国らしく雪をほのかに入れてみました。
    お店で出される雪キャベツ、甘くて美味しい。

    いっちゃんが言うように、美味しい食材はすべてここから生まれます。
    今日もいっちゃん、畑仕事するのかな?

  5. 落款
    山形山水図屏風>
    語呂がいいですね、格調があって。
    作品が完成完成したら、ホッとすると同時に寂しくなる・・・
    クリエーターはみんなそのようになります。
    完成するまでが大事で、後のことはどうでもよくなってしまうものです。
    あ、これは私だけかもしれませんが。

    落款はどちらのパターンになさったのでしょうか。
    印もサインもどちらも良いですね。
    ともあれ作品完成、おめでとうございます。

  6. 両方、半々で捺しました
    すずめさん、おはようございます!

    お久しぶりでございます。
    お隣のおじさまとは、最近何度かご一緒しましたが、
    いずれまたご一緒できればと存じます。

    >語呂がいいですね、格調があって。

    ありがとうございます!

    店長が「山形六双図じゃなくなりますね」なんて言っていたので、この名前を教えました。
    確信しました。
    これを正式名称といたします♪

    >作品が完成完成したら、ホッとすると同時に寂しくなる・・・

    いや~、まさに。
    そして、それ以上のことがありましたので、
    本日のブログにアップします。

    >落款はどちらのパターンになさったのでしょうか。

    実は両方用いました。
    なんせ12枚もあるので、小さいものもすべて落款とサインをいたしました。

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