昨日、今回リメイク公開される「猿の惑星」の最初のバージョンがオンエアされてたので、
部屋を掃除しながら、断片的に見るともなしに見ていました。
特殊メイクや特撮もアナログ画面の良さがよく出ていて、
何となくホッとする映像だった一方で、
キリスト教の一神教的な感覚が全面に出た感じが、私にはやや違和感を感じさせました。
聖書には、神が人間を特別に創造したことになっているので、
人間とほかの動物には厳然たる境界線があります。
むかし、英語圏の人に
「人間は考える動物(animal)だ」と言ったら、
「人間にアニマルという言葉は使わない。
使うなら”living being”か”creature”といった方が良い」
と注意され、びっくりしたことがあります。
最初の「猿の惑星」は、猿が徹底的に人間を差別し、
下等な動物として扱うわけですが、まあ、これは完全に人種問題の裏返しですね。
あとから文明を築いた猿が英語を話していたりと、突っ込みどころ満載ですが、
もともと、猿の惑星の原作者ピエール・ブールが、
戦時中、日本軍の捕虜になった経験があり、日本人を猿に見立てて小説を書いた、
と、かのショートショートの名手・星新一が申してました。
原作は読んでませんが、映画と違って隠喩化された差別が激しく、
星新一は酷評していたのを覚えています。
猿の科学者が、猿の前に人間が文明を築いたことをひた隠しにするところなどは、
ちょっと白人vs有色人種のジレンマでしょう。
私の記憶する限りでは、宇宙に黒人が行くSF映画は「エイリアン」が最初だと思ってましたが、
猿の惑星はその前にやっていたのですね。
映画では、差別するサイドを悪役に仕立てていたのと、
有名なラストシーンに象徴される、文明批判などが描かれていたと思います。
旧作の「猿の惑星シリーズ」は5作あって、最初のもの以外は駄作ばかりですが、
最後のエピソードでは人間と猿が共存する場面で終っていたと記憶しています。
ただ、私は菜食主義者でも平等主義者でもないので、犬猫や猿と人間が同じだとは思いませんが、
仏の目から見れば人間も動物も、同じ有機物として違いはないと思っています。
なので、人間と猿が対立する話には違和感を覚えるのですが、
今度公開される「猿の惑星・創世記」はけっこう面白そう。
時代も変わったので描き方も変わるだろうし、ちょっと行こうかなと思ってます。
画像は猿ではなく、駄犬ビンゴです。
ニンゲンの話
>今度公開される「猿の惑星・創世記」はけっこう面白そう。
>時代も変わったので描き方も変わるだろうし、ちょっと行こうかなと思ってます。
アッシは行きますよ!!???
なんとなく、根拠無し、勝手なアメリカかぶれの邪推。
「猿の惑星・創世記」は、結局薬局郵便局、
新たな人種差別の葛藤なんじゃないでしょうかね???
今回もアメリカの抱える人種問題の永久中間処理でしょうか???
「No!!!」と言えるApe、
日本人は未だに言えてない???
いつ行こうかな
お頭さん、おはようございます!
なんか、もう公開されてるみたいですね。
わりと評判は良いみたいで、どんなもんだか見てみようという気になってます。
>新たな人種差別の葛藤なんじゃないでしょうかね???
時代が変わって描き方も変わったでしょうが、
この作品の本質がその辺にあるので、おそらくはそんなところじゃないかと思います。
どちらにしても見てみないとわからないので、
劇場に足を運んでみないとね~。