脳みそを緩ませるインド音楽


昨日はヨガ歴20数年という友人に誘われて、五反田文化センターホールに、
インドのシタール奏者チャンドラカント・サラデシュムク氏のコンサートに行きました。

チャンドラカント氏は、8歳であのラヴィ・シャンカールを驚嘆させたという天才で、
インド本国はもとより世界的に活躍するインド・シタール奏者の第一人者・・・(プロフィールより)。

・・・なんて、私はこの演奏家のことを少しも知らなかったのですが、
いや、さすがに本物は違いますね!
何より驚いたのは、演奏を聴くことによって脳が弛緩することです。

もちろん脳がリラックスする効果はクラシックやポップスでもあるのですが、
アタマの緩む部分が違うとでも言いましょうか。

通常、クラシックやポップスの場合、
口ずさみたくなるメロディがあって、それが耳に心地よさを与えるのですが、
昨晩聴いたインド音楽には、そんな耳に残るようなメロディはありません。
私のような素人が聴くと、決まったメロディの判別は難しい。

逆に言うと、クラシックにあるような美しいメロディは、
自分の感情がその旋律にそぐわない場合だと、
不快に感じる(あるいは飽きてしまう)のですが、インド音楽にはそれがありません。

演奏はシタールの静かな独奏にはじめから、
タブラ、マリダンガムといった打楽器が徐々に加わり、
同じフレーズの反復が延々、30分40分にわたって繰り広げられます。

寝てしまうかな~なんて思いましたが、
音の反復が繰り返されることで、かえって脳が覚醒し、
脳みその芯が開いていく感触を覚えたのは不思議です。

(私の場合ですが、ストレスがあると脳の芯が絞まっていく感触を覚えるのですが
この場合、反対にそれが開いていく感触ですね)。

実際にチャンドラカント氏はシタールによる音楽療法を行ってるそうです。
ご本人は「何ができるのか断言はできません」と言っているようですが、
たしかに昨日の音楽を聴くかぎりでは、そのような効果があるのかもしれません。

爆睡してた人もいますので、何とも言えないところですが(まあ気持ち良かったのでしょう)、
少なくとも私にはそんな効果があったのだと思います。
これはモーツァルトを聴いた時の生理的快感と、また少し違うのが興味深いところ。
(インド音楽を聴かせて、牛が乳をいっぱい出すかどうかは疑問ですが)。

おそらくは、インド音楽のルーツは、西洋音楽のような純粋なアートではないのでしょう。
ヨガや禅に共通する修行の一環として、
脳波や呼吸のコントロールを補助する役割があったのかもしれません。

いや、インドは深いわ!

脳みそを緩ませるインド音楽” への4件のコメント

  1. 睡眠誘導音色
    わたしは歌舞伎の三味線と拍子木の音を聞くと爆睡してしまいます。何度も高額なチケットを無駄にしたか・・・・

  2. 睡魔におそわれて・・
    正ちゃん帽さん、おはようございます!

    睡魔がおそってくるのは、その音楽が心地よいからでしょうね。
    かくいう私も、一昨日のインド音楽ではたびたび睡魔が・・・。

    寝ないでいるうち、反対に覚醒するという不思議な現象が起こりました。

    睡魔におそわれて、”すいま”せん・・・なんて、ウフッ♪

  3. MRIでゆるゆる
    画伯こんにちは!
    私はお経を聞いてると必ず睡魔が…。場所が場所ですが皆様、眠くならないんでしょうか…。ていうか眠っちゃダメですよね。

    それと脳を緩ませるリズムとはほど遠かったと思いますが、MRI検査を受けた時のこと。狭い筒に入れられガツンガツン、キュイーンキュイーンと言う機械音を聞きながらの検査です。始めは苦痛でしたが、あえて音を聞いてみることにしたら苦手なユーミンの声に聞こえたり、色んな音楽に聞こえてきて…いつの間にやら寝ていました。それも口開けて…。
    脳が緩んじゃったんでしょうか。あっ、もともと頭がゆるいんだろうって今思ったりしませんでしたか画伯…。あたってますが

  4. ゆらぎで睡魔
    いっちゃん、おはようございます!

    お経は心地よく眠くなりますよね。
    私は4月でしたか、セブン区議の必勝祈願でさるお寺のご祈祷におつきあいしましたが、長いので睡魔に勝てませんでした。
    私は多少、お経によっては意味はわかるのですが、それは陀羅尼(ダラニ)という、サンスクリット語を音訳しただけのお経なので、文字通りチンプンカンプン。
    誰でも寝ると思いました。

    MRI検査で眠くなる人、はじめて聞きましたが、機械音も電車じゃないけど、ものによると眠くなりますね。
    F分のゆらぎ・・・でしたっけ?
    心拍数と合うと心地よい眠りにつける、なんて説もありますね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>