関の孫六、由来の切れ味


昨日は猛暑の中、丸の内で連日の打ち合わせ。
「猛暑は、”もうしょ”うがいない」と、使い古されたダジャレをひとり寂しくつぶやきながら、
打ち合わせ終了後、銀座のデパートまでの道のりを、
首の後ろから吹き出るオヤジ汗をぬぐいながら歩きました。

目的は、かねてから入手したかった庖丁を手に入れるためであります。

庖丁だったら、デパートなんかで買わず、
河童橋あたりで購入すれば良さそうなものですが、
今回はカードのポイントで引き替えた商品券で買おうと思っていました。

わが家のなまくら庖丁は、ホトホト切れなくなってしまい、
さらにはだましながら使っていた簡易研ぎ器も、間違ってゴミにしてしまったのか、
いつも間にか見当たらなくなってしまいました。

落語のセリフじゃないですが、
「おまえさん!
 アンタの稼ぎがないばかりに、うちは米もきれてる、味噌もきれてる、何もかんもきらしちまってんだよ!」
「うるせえな、こんチクショー! 何かきれてねえもん、ねえのかよ」
「庖丁が切れないよ!」って感じかな。

実は一昨日も、庖丁をゲットしようと松屋の食器売り場をウロついていたのですが、
ここはメインで置いている庖丁が、私の好みでないドイツ製・・・。

ドイツの刃物といえばゾーリンゲンで作られるものを筆頭に世界的なブランドですが、
実際にドイツ製の調理器具というのは、使ってみると意外に使いづらいのです。

以前、購入したWMFのフッ素加工フライパンは、けっこうな重さで、
私も力のない方ではないと思うのですが、イマイチしっくり来ません。
おまけにドイツ製なら丈夫そうなものですが、
意外にフッ素加工がとれるのが早く、
使って1年そこそこでフライパンのまわりに焦げ付きができてしまう。
(使い方が下手なせいもあるでしょうが)。

ほかにもドイツで購入した同社のキッチンタイマーは、デザインはバツグンなのですが、
これまた1年くらいでタイマーの目盛りが消えてきて、おまけにタイマーが鳴らなくなる。
(よく見るとMade in Chinaと刻まれてますが)。

ドイツ製の刃物は実際に使ったことはありませんが、
たぶん自分には合わないだろうと思い、
どうせなら国産の良い庖丁が欲しいなと思っていたところでありました。

汗を拭きながら三越8Fの食器売り場に行くと、「旬」と銘打たれた庖丁が目に入りました。
刃には日本刀と同じ、木目のようなダマスカス紋様があり、なかなか魅力的です。

店員さんに聞けば、「旬」はカミソリでも有名な貝印ブランドで、
ルーツは岐阜県は関、あの名刀・関の孫六に由来するとか。

関の孫六といえば、あの「美味しんぼ」原作・雁屋哲先生の出世作、
「男組」で神竜剛次が振り回していた日本刀ではありませんか!
(関の孫六を、このマンガで知った方は多いはず)。

高校生のはずの神竜剛次が関の孫六で、子分の大田原に
「お前は俺の犬だ!」と言いながら、
額に「犬」の文字を斬る場面は、私たちの年代ではお馴染の場面。

(あー、あの関の孫六かあ)。

思わず商品券で庖丁ゲット。

おそらくプロは使わないでしょう。
素人の料理好きが好みそうな三徳庖丁ですが、昨日使ってみたら素晴らしい切れ味です。

以前の庖丁でしたら、多少手に当たっても切れることはありませんでしたが、
酔っぱらって手を切らないよう気をつけないといけませんね。

写真は一昨日いただいたヤマガタ・サンダンデロのランチセット、アンヴェ・ミルー。
山伏豚のソテーに季節野菜、つるむらさきのパスタ、トマトとモッツァレラチーズのカプレーゼなど、
3種類の料理が一皿に盛られています。

関の孫六、由来の切れ味” への4件のコメント

  1. 研ぎ行為
    我が家にはまだ研ぎ石が捨てられずあります。たしか祖母と母がよく包丁をこの石の上で研いでいた記憶があります。研ぐといえば床屋さんの髭剃用の刃物、昔はシャッシャッシャッと研ぎ革(名前忘れました)がやっていたものです。

    我々は、トレーシングペーパーの上で鉛筆(ドイツ製でした)を研ぐ練習からはじめました。

    くれぐれも自分の肉体を切らないように刃物の管理を徹底願います。

  2. ステッドラーの色鉛筆
    正ちゃん帽さん、おはようございます!

    そうそう。
    簡易研ぎ器ではキチンと研げないそうなので、
    砥石もついでに買ってしまったのですよ。

    私は研ぐのが得意ではないので、考えてしまいましたが、
    使っているうちに切れ味が悪くなるは必死なのでね~。

    ドイツ製の鉛筆というとステッドラーかな。
    私は鉛筆ではなく色鉛筆を愛用してます。
    前の日の山形パノラマの下絵はステッドラーですよ。

    ともかくも酔っぱらって手を切らないように気をつけんとね~。

  3. いずこも同じ
    マスオさん
    関の孫六由来の三徳包丁を手に入れられましたか。
    それに砥石も。
    ほんと以前、母たちは砥石で包丁を研いでましたものね。

    うちもゾーリンゲンの包丁アンド簡易研ぎ器を
    使ってましたがあの研ぎきは刃先を丸くして
    かえってなまくらにしてしまうらしいです。

    かっぱ橋の専門店【鍔屋】で包丁を購入して使ってますが、
    月に1度は持っていって研いでいただいています。
    でもかっぱ橋まで包丁研ぎを頼むだけで出かけるのは、
    なかなかおっくうです。

    で、マスオさんが【砥石も購入】に期待してます。
    元来器用でいらっしゃるので、包丁研ぎもすぐにプロ級になられるのでは・・・

  4. そんなに器用ではないのですが
    すずめさん、おはようございます!

    展覧会以降ご無沙汰しています。
    あの簡易研ぎ器はダメだそうですね。

    はじめはそちらに心が動いたのですが、
    うちの研ぎ器がダメなのを思い出し、砥石を購入しました。
    (以前はあったのですが・・・)。

    すずめさんの書き込みがあったので、
    昨日、貝印本社に電話したところ、
    1ヶ月に1度くらいの研ぎで良いそうです。

    固いステンレスなので大変かなと思いますが、何とか頑張ってみます。

    それよか、かっぱ橋に行きたくなりました。
    庖丁の次はタジン鍋が欲しいのです♪

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