はだしのゲン、問題なのは海外向け

「はだしのゲン」売り上げが伸びてるようです。図書館の閲覧制限が話題になったおかげで、出版本来の目的に貢献したのですから皮肉なものです。

先日これについて書いた記事、サザンと「はだしのゲン」では、閲覧制限に批判をしました。

意見はその時と変わらず閲覧制限には反対ですが、あのマンガ・・・日本兵が南京で妊婦の腹を割くという、存在しない蛮行を描いているのね。わたし、いちおう全部読んだのですが、忘れていましたわ。

作者の中沢氏にとって被爆経験は実体験ですが、彼も中国での日本兵のふるまいは見たわけではありません。
続に「小説家、見てきたような嘘を書き」なんて言いますが、このマンガ、戦後の朝鮮人の狼藉も描いてるそうで(読み返す気がしないので未確認)、けっこうやりたい放題ですね。

あの絵から推測すると、作者本人はかなりムチャクチャな方でしょうな。

ただ、わたしも「はだしのゲン」は問題ありすぎなマンガだとは思うのですが、ヒトラーの「わが闘争」も売られてるわが国ですからねえ。

わが闘争、図書館で閲覧できるのかな?
未確認だけど、どうなんでしょう。
中学時代、読んでた友だちいたけど、別に洗脳されてなかったみたいだし。

ほかにも過激なゲームやマンガ、いくらでもあるけど、そういうものの制限の兼ね合いという話もあります。どこまでどうかという線引きは、けっこう難しい話でしょうね。

もっとも「はだしのゲン」が閲覧制限受けたというのは、残虐シーンに関してがその理由で、「天皇陛下を侮辱してる」とか、「ありもしない南京虐殺を描いてる」という点は完全スルーです。

巷で論点になっているのは、話があさっての方に行っちゃってるってことでしょうね。

この作品を閲覧制限するか、しないかには色々な意見もあるでしょう。

本気で読むつもりなら買えばいいわけだし、読みたくなきゃ読まなければ良いのですが、疑問に思うのは、言われてすぐに引っ込めたり、引っ込めるのをやめたりすりする、役場の態度でしょうか。

ただ、ツイッターなどで「断固焚書」みたいな意見は如何なものか。
「お前の言うことは断固反対だが、お前の意見を言うことは守る」というのが、 民主主義の立場ですからねえ。

焚書は究極のファシズムなので、当然与できません。
ただ、閲覧制限・・・これもやっぱり反対ですね。

本当に問題なのは、この作品が20カ国にも翻訳されてるってことだと思います。最近ではペルシャ語の翻訳も進行してるとか。

原爆の悲惨さが知られるのは悪いことじゃありませんが、それと一緒に、やってもいない南京での日本兵の蛮行まで一緒に海外に紹介されるというのが、一番の問題です。

実際にやったというなら話は別ですが、当時25万程度だった南京での30万人の虐殺。
広島の原爆でも30万なのに、日本刀で30万人とは・・・

日本人なら、その気にになれば日本語でそれを正す情報は入ってきますが、翻訳された場合、まず描かれたことを鵜呑みにされます。日本人自らの手によって、やってもいない自虐史観を海外に広めるわけですから、これは問題です。
まあ、ほかにもそういう作品はいっぱいありますから、キリがないと言えば、キリがないんですが。

オリジナルを尊重するならカットはできないものの、せめて注釈くらいつけて翻訳をしてほしいものであります。

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