アートブログのアートな話題

インドのアチャールくん 血の女神
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昨年3月にホームページを刷新してから、早や1年と3か月ほどが経ちましたが、ここに来て、ありがたいことに絵画の注文が増えてきました。

このブログについても、以前は「アートの話題の少ないアートブログ」と自虐ネタを披露していたのですが、最近になってアクセスの多いのが、実はアートの話題ということがわかりました。

アートの記事には、コメントがほとんどつかないので、一時はみな関心がないのかとも思っていたのですが、そうでなかったのは実に喜ばしい限りです。お越し下さったみなさま、ありがとうございます。

で、「注文が増えてきた」というのは、別にじまんしてるわけではなく(笑)、そもそも、わたしにとってアートは生業であって、俗な言い方をすれば飯のタネなのであります。

もちろん、非営利で描く作品もいっぱいありますが、それだけでは継続して生活し、仕事を続けていくことはできません。ですから注文をいただくというのは、この上なくありがたいことなのであります。

不思議なもので、最近多いのが受注生産です。

絵画の売り買いの大抵は個展かグループ展など、すでに描いた作品を画廊などに置いてもらい、見に来た人に購入してもらう形式ですが、この形というのは17世紀頃のオランダ絵画に多かった売り買いです。

交易によって成功した富裕層が絵を買うのに、手頃な静物画や風景画を画商が売り買いをしたわけで、小さな絵が多いのも、おそらくは国土の狭いオランダの住宅事情を反映したものでしょう。

チューリップバブル崩壊のあとは、(珍しいチューリップに家一軒の値段がついたという、世界最初のバブルの例)絵画の生産がだぶついてしまい、売れなくなった絵描きたちが路頭に迷ったなどという笑えない話もあります。

一方で、それ以前のイタリア絵画などは、ほとんどが受注による制作だったようです。制作日数、絵のサイズ、使う絵の具の値段(ラピスラズリや金箔を使用すれば当然高価になる)など。
僧侶でもあったフラ・アンジェリコの場合、クライアントも高僧相手に値切ることができなかったとかで、ルネサンス全盛期にはやはり資金も潤沢だったことを思わせます。

昨日は外国人の方から、仏画の依頼がありました。

以前、わたしの「まな板弥勒」の実物を見たという方が、ご自分の持ってるお気に入りの古い板に、なにか仏さまを描いてほしいというのです。

おそらくはおなじような弥勒菩薩がご希望なのでしょうが、板を見ないと、どんな仏さまが合うのかわかりません。これからお会いして、それを決めるのですが、こういした仕事のやり方は手間も時間もかかりますが、顧客の希望にほぼ沿って制作できるので、満足度は高くなります。

それにしても「バベルの塔」と「弥勒菩薩」。
同時進行で違う宗教画を描くのはさすがにはじめてだなあ。

八百万の国ならでは寛容さを享受してる次第ですが、そのことの説明も必要かもしれません。

来週か再来週には別に依頼を受けた大作の途中をUPしたいと思います。
合わせてお楽しみに! 

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