仕事せんと先に進まんわい


昨日の午前中は4日ぶりに風景画の制作を再開。
養老先生も「バカの壁」の中で書いていたように、
絵というものは絵描きが描かないと先に進みません。

ポール・マッカートニーが「イエスタデイ」を作曲した時、
朝、目覚めたら曲のメロディが初めから終わりまで出来上がっていて、
これは誰か他の人が作った曲じゃないかと、ポール自身が確かめた、
なんてエピソードがあります。

絵画の場合も、神さまが降りてくることはあるだろうけれど、
たとえ何かが降りてきたとしても、描き上げるにはそれなりの時間と手間ひまが必要です。
目覚めたら出来上ってる・・・なんて、あったらいいけど、
それは望むべくもありません。
(まあ絵は描いてる時間に意味があるので、起きたら出来てたじゃつまんないけどね)。

と、ブツブツ言いながら制作は午後イチくらいで切り上げ、
午後は大学院時代の同級生井手尾摂子さんの展覧会に新宿・京王百貨店へ行ってきました(写真・右)。

この人は本格的な西洋テンペラ絵画を描いてる人で、
見ての通り、細密描写に長けた画家さんです。

この写真ではわかりませんが、基本的にテンペラというのは
絵具どうしを混ぜないで、ハッチングという線描によって描いていきます。

私もテンペラを使うことはありますが、ハッチングは性に合わないため、
絵具を混ぜてガサガサ描いてしまう、いわば我流の技法なので、
彼女のような絵を見ると、その細かさと根気にびっくりしてしまいます。
いやあ、なかなか刺激になりますね。

展覧会のあとは母のお見舞い。
経過は順調そのものです。
ところで関係ないはずなんだけど、入院してる母に重なることもあって、
チリ鉱山全員救出はより嬉しいです♪

帰ってからは制作の続きでしたが、イマイチのれず。
やはり制作にはまとまった時間がほしいものだな~。

仕事せんと先に進まんわい” への5件のコメント

  1. こんにちは
    画伯、お母さんが順調で良かったですね。でも毎日の病院通い、どうせ自転車使っているんでしょう。画伯は運転下手そうだから気をつけてくださいね。

    うちの母、何年か前に東急東横線祐天寺駅の商店街でキンキキッズが来ているととの情報を得て、早速、自転車に乗って見物に行きました。自転車から飛び降りたのかそのまま小股の骨を骨折し、入院。

    パジャマや下着類・・・入院ゴールデン・セットをわたしが運ぶはめになりました。

    いくら母でもとってもむかつきましたよ。

    お友達の絵、凄いですね。

    わたしも朝からずっと設計図を描いてますが、これも絵と同じで一歩一歩階段を上る地味な行為の積み重ねです。

    それでも画伯は僕より派手なNightライフでうらやましいですよ。

  2. 運転不適正
    正ちゃん帽さん、おはようございます!

    おおお、自転車下手くそとは失礼な!
    でもよくわかりましたね(笑)。
    家内はいつも心配してるようですが、
    私は友人たちから”車の運転不適正”の烙印を押されており、
    特にバイクだけは絶対乗るなと言われております。

    でも、市井の人々(特におばさまたち)の多くは、
    私と同レベルか、それ以下の人も多いと思います。
    ご母堂はそれで入院だったのですね。
    ご自愛のほどを。

    Nightライフ、ブログにすると誤解されるようですが、
    基本的には家めしか仕事、あるいは読書で基本的には地味なものです。
    それこそ設計図を描くみたいなものかな。

  3. Unknown
    画伯 おはようございます!

    テンペラ画、聞いたことありますが、描くまでに、そんな手間のいる作業があるんですね。

    ところでこの前、広島市現代美術館に行って来ました。
    様々な画家のコレクション展で「メモリー/メモリアル65年目の夏に」いうものでした。
    その中に宮崎進さんの作品がありました 「ヒロシマ 川」「ヒロシマ 哀史」の2点です。

    作品を観ながら、画伯が言われた「哀しみが消えたのではなく、なくなった」の意味を考えていました。
    私は今なお深い悲しみを感じました。偶然でも宮崎さん自身が抱えてしまった苦しみ、や怒りも・・・。
    哀しみはなくならない、けど消える。
    すごく考えてます、この言葉・・・。

  4. 違ってました
    「哀しみは消えないけど、なくなる」・・・です。慌ててちゃいけませんでした。

  5. 原爆、シベリア
    いっちゃん、おはようございます!

    私のも「哀しみが消えたのではなく、なくなった」という意味、奥野先生が鬼籍に入られた今、どんな意味だったのかわかりません。

    でも、宮崎先生の作品を見ながら、私の言葉を思いだしていたなんて光栄ですね。
    広島には何の縁か、宮崎先生の作品があります。
    おそらく原爆、シベリアという戦争つながりでしょうね。

    ちなみに先生は山口県出身。
    ブログでも申しあげた通り、志願兵として出兵した長州人であります。

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