昨日は友だちの画家・藤波理恵子氏の個展オープニングに不忍画廊に行ってきました。銀座・永井画廊とダブル同時開催です。
藤波さん10年ほど前に米国人男性と結婚し、NY在住。
展覧会のために一時夫婦で帰国していますが、以前は情念の塊みたいだった作品が洗練されて良い意味の味わいを出すようになりました。
こちらが藤波さんご夫妻です
人間の中身をぐわっと鷲掴みしたような人体の描写は変わらずですが、空間の生かし方やバックの抜き方などが、見ていてほっとする感じで、こわいのに心地良いといった作品に進化。
塩と樹脂で作ったトルソなど、立体作品も充実していて一見の価値ありですので、ご興味ある方はぜひご覧くださいませ。
大作の前に立つのは友人の画家の成田朱希さん。バッグと靴に注目!
不忍画廊のオーナーは大のパーティー嫌いですが、藤波さんたっての願いで彼女自らが作った料理と、差し入れのお酒でオープニングは数10名の人間で大盛り上がり。
もともと料理上手な藤波さんでしたが、この人の昔の料理はエスニック風にスパイスを効かせた濃い味が持ち味。それが、ご主人が濃い味が苦手ということで、上のような和風の上品な仕立ての手料理がふるまわれました。
どちらが日本人かわかりませんが、世界に広まる和食の実力を感じるこの頃です。
さて、二次会も20人近くの参加ということで、チェーン居酒屋の天狗日本橋店をあらかじめ予約しておきました。
驚いたのが飲み放題含めて2500円というコースがある、というのでモノは試しとそのコースで予約(天狗と見くびって写真はありません。あしからず!)
最初に用意されていたのが、鶏肉のもつ鍋風仕立て。
見れば鶏肉はツヤツヤしていて、良さそうな肉です。
食べれば見た目通り、侮りがたいお味。
「これで飲み放題だったら、この鶏鍋で全部かもね」
そう笑っていたら、出てきたのは生キャベツのサラダ。キャベツにドレッシングをかけただけのシンプルなものです。
出る順番が逆だろうと笑いながら、鶏鍋の中にそのキャベツを入れて(本来は生で食べる)グツグツ似ていると、焦茶色に揚がった鶏の唐揚げ、川エビの天ぷら、ポテトフライのセットが出てきました。
大騒ぎをする30代前後のサラリーマン集団を横目に、女性からそんな声が上がりますが、この唐揚げセット・・・若い男性の好物でしょうが、大人の女性がもっとも敬遠する食べ物のひとつです。女性陣は一様にやや引き気味。
(かく言うわたくしは、痛風持ちの分際で、体に悪そうな唐揚げを飲み放題のビールで流し込みます)。
うぬぬ。
材料が良かったのは最初だけか。
まあ2500円なら仕方ない。
これでおしまいと思いきや、次に出てきたのは直径30cmほどもありそうな居酒屋ピザ。ピッツァではありません。油もオリーブではなく、サラダ油をタップリ使った赤いピザでございます。
さらにシメに登場したのは、危険なほど化学調味料がふんだんに使われたチャーハン。おそらくピザもチャーハンも解凍ですね。中国かタイの工場で作ったものを冷凍して解凍したものかもしれません。やわらかご飯が何とも言えない味わいです。
クオリティは出てくるほどに下がりますが、これで2500円とはたしかに激安。
しかし、わたしもそれが嬉しいという年齢ではないなあ・・・。
脇を見ると、例の若い男子サラリーマンたちが大いに盛り上がっています。
元気なのは良いけど、わたしたちが天狗が対象にしてるターゲットでなかったことは確かなようでした。