日本の美術館名品展


昨日は大学時代の友人4人と、東京都美術館に日本の美術館名品展を見に行く。
ルノアールやセザンヌ、ピサロやシニャックなどの印象派から、ピカソ、ピガビア、カンジンスキー、ブランクーシなど、
学生時代に熱心に見た絵をあらためて目の前にする。

うーん。やっぱり絵を見るのはいいなあ~、
なんて思っていたら友人のうちの2人が「最近になって、もう一度絵を描きたくなってきた」という。
「およしなさいよ」とノドまで出かかったけど、彼らが言うのは、
もう一回やり直して絵描きになりたいという意味ではなく、趣味でいいから絵が描きたいという意味なので、
「そうだよね」と答えた。
だって人間って、そう思うことが大切だからね。

若い頃に不真面目だったやつが、意外にひとつのことを続けてるなんてことは、世の中にある話だ。
(昨日の2人は真面目人間。片方は前にク○がつく)。
横浜の工藤投手だって(今の成績は別にして)、若い頃は六本木・夜の帝王で、
誰がどう見ても50歳近くになってまで投げてるタイプじゃなかった。
また、夜の渋谷を徘徊する家出少女を説得させ、更生させてる熱血先生も、
知ってる人の話では、若い頃は植木等(映画の中の)を地で行ってるタイプだったとか。
私の友人で、学生時代に絵を描かないんで有名なヤツがいたけど、卒業して20年・・・。
何を思ったのか、しきりにスケッチやクロッキーをはじめた。
けっこうな枚数、忙しい教師の時間の合間に描く、描く、描く、描く、描く。
しかし、けっきょく彼はうつにかかり、さいごは自らの命を絶ってしまうんだけど、
絵を描くのは何かをまぎらわすためだったのか?
”絵を描く”というのは、心の中にいる獰猛な化け物を追い出したり、封じ込めたりする役割がある。
人にもよるけど、突然「絵を描きたい」と思うのは、何か気持ちの中に満たされないものがあるからだったりする。
正常になったとたん、突然描けなくなったり、絵がつまらなくなるのは、吐き出すものが無くなってしまうからだ。
昨日、絵を描きたくなったという2人は、どうやら最近悩みを抱えている様子。
もう1人は最近になって結婚をして、表情にも幸福感があふれている。
(もちろん絵が描きたいなんて言うワケがない)。

え? じゃあ、お前はどうなんだって?
むむむ。自分じゃわからないなあ。それに絵を描くの、私の仕事だしね。
でも、みなさん。絵を描くのは精神衛生上いいですよ。ぜひお試しあれ!

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