昨日は〆切がちょっぴり迫ってる中でしたが、根津美術館で開催されてる「Korin展」を見に行きました。昼ご飯を食べに外に出た時、「光琳ふたつの金屏風、東京ニューヨーク100年ぶりの再会」というポスターを見かけたからです。
根津美術館が光琳の燕子花図屏風を、毎年5月に公開してるのは知ってましたが、そういえば実物を見に行ったことはなし。ましてやメトロポリタン美術館所蔵の八橋図屏風も一緒となると、この機会は逃しては一緒に見ることなど一生ありません。
見れば公開は5月20日までのこと。
原稿はぜったいに間に合わせばいい!
この時期は逃がせないと、そのまま迷わず表参道の根津美術館に直行です!
行けば平日というのに長蛇の列。
それでもチケット購入には3分足らず、 期せずして尾形光琳の世界的傑作とのご対面。
メインホールの正面には高さ2mほどもある六曲の屏風が四双ならび壮観!
画集では何度も見た作品ですが、改めて本物を見るのははじめて。今まで見たような気になっていた燕子花図でしたが、燕子花の花の部分に、青と群青の顔料がタップリ盛られているのを見て、「ああ、はじめてのご対面」を実感します。
葉の部分には緑青が、これまたタップリ盛られていて、場所によっては剥落しているのも確認できました。
使われてる色は「燕子花図」で、金・青・群青・緑青の4色。
「八橋図」はそれに墨が加わり5色というシンプルさ。
西洋絵画はもちろん、今の画家たちが逆立ちしても到達できない引き算の極限です。 庭も美しい根津美術館。丁度、今の時期は燕子花が見頃というが・・・広くて、どこにあるかわかりませんでした。
燕子花は一度デザイン化した、下絵があるようで同じパターンの花が一双の中で見られるようです。
自然界というのは、いわゆるフラクタルという同じ図形のパターンで構成されてると言われています。
燕子花図にしても八橋図にしても実にフラクタル的で、自然界の一部を切り取った姿を一番わかりやすい形でビジュアル化しているのですね。
メインの屏風絵以外で驚いたのが、酒井抱一が光琳の作品を模写したという「光琳百図」です。
琳派とは、江戸初期の俵屋宗達や本阿弥光悦にはじまり、尾形光琳を経て酒井抱一ら江戸後期に至るまでのおよそ250年間引き継がれた画風の総称ですが、情報を収集するのが難しい時代、熱心に光琳の作品を探し当てて模写をした、その情熱には感服しました。
相撲の例でスミマセンが、なんだか横綱白鵬が、時代的にまったく接していない双葉山を尊敬し、そのスタイルを継承しようとしたのを思い出しました。
伝承というのは、そのようにDNAが引き継がれるものなのかもしれません。
こちらは購読をとうとう止めてしまった東京新聞ですが、やはり昨日の一番はカラー大見出しですね。
いよいよ優勝が手に届く位置に来た稀勢の里。
こんにちは。
私も尾形光琳の展覧会に行ってきましたので、興味を持って読ませていただきました。
メトロポリタン美術館所蔵の「八橋図屏風」は満開のカキツバタの中にいるような気持ちになり、感激しました。根津美術館の「燕子花図屏風」と一緒に見れたのが良かったですね。
庭のカキツバタもきれいでしたね。
私は尾形光琳の魅力を根津美術館以外で見た作品も含めてまとめてみましたので、ぜひ一読してみてください。
ご感想、ご意見などどんなことでも結構ですから、ブログにコメントなどをいただけると感謝致します。
dezireさん、おはようございます!
ブログ拝見いたしました。
たっぷり丁寧に書いてあり、興味深く拝読しました。
のちほど米しようと思いますので、少しお待ちくださいませ。
庭にある燕子花がわからなかったのが残念でした。
またお越しくださいませ。