映画『オッペンハイマー』見てきました〜とても1度見ただけでは何だかわかりませんが、すごい作品でした。

昨日、わがマンションは給水ポンプの工事で朝から夕方まで断水、古い建物は何かとメンテナンスが大変です。

夕方に絵画教室の仕事が入っていたので、それまで時間の合う映画ということで、日比谷ミッドタウンのTOHOシネマズで 映画『オッペンハイマー』見てきました。

あのクリストファー・ノーラン監督作品で、オスカー7部門取得という話題作を、そんな時間かせぎに観ていいのかという感じだったのですが、この機会ということもあって劇場に足を運びましたが、さすがに見応え十分!

人間関係が複雑なためか、何度か睡魔がおそってきましたが、意外に3時間があっという間でした。

「原爆の悲惨さが描かれていない」という意見もあったそうですが、それは「時代劇なのに長谷川平蔵が出てこない」と批判するようなもの。むしろ「原爆を描くからには、悲惨さを描かなければいけない」というのは思考停止…いやいや、そんなこと言うたら怒られてしまうかしら(笑)。

映画はあえて米国サイドの視点から描かれているので、そのように思われて仕方ないかもしれません。クリストファー・ノーラン監督ですから、ハリウッド娯楽作品のような善と悪がわかりやすく描かれていません。

むしろノーラン監督の視点は、宇宙で行われている核分裂の力が、人の手に委ねられるとどうなるかという点にあると思いました。

原爆を作り出すのは、オッペンハイマーを中心とした科学者なのに、彼らに使い道の選択権はありません、決定権は政治家と軍人の手に委ねられています。

アメリカは原爆を完成させる前から、「戦争を終わらせるための兵器」を開発していたということ。原爆の標的が最初から日本だったわけでなかったことなど。

科学によって神の領域に近づいたエネルギー。
それを作り出した人、使う人の葛藤が交錯します。
それを演じるのがマット・デイモン、ロバート・ダウニー・Jr、ラミ・マレック、ケイシー・アフレックといった顔ぶれで、見てる時は誰だかわからないところがすごい。

とても一度見ただけで全部を把握できない作品ですが、あとからじわじわくる作品です。まだの方は、よく睡眠をとってご覧くださいませ。

 

 

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