「美味しんぼの誤学習」に思う、情報バージョンアップの大切さ〜年を重ねればなおさらかな(笑)。

先日たまたま「美味しんぼ」の最初のエピソードを読む機会があり、いかにも昭和後期の香りを感じました。

美味しんぼの連載がはじまったのは私が大学生時代で、ネットの普及もなかった時代でした。うろ覚えですが、当時の料理本の中にはシソの葉を使ったパスタを「スパゲッティ・バジリコ」と呼んでいたものもあり、世間にオリーブオイルでさえも、まだ普及していなかったように記憶しています。

そんな意味で「美味しんぼ」は、当時の“食の最新情報”みたいな役割がありました。

当時の私を含めて、美味しんぼ情報の多くを信じていた人は多かったように思えます。世間に影響を与えた作品に功罪があるのは世の常ですが、この作品も今読めば、良い情報と間違った情報が混在しています。

「美味しんぼによる誤学習」は数多くありますが、その中で初回の「豆腐と水」は、まさにその代表でした。

1、スーパーの豆腐は論外。
2、豆腐は一日一日と劣化する。三日経った豆腐など論外。

これが初回美味しんぼに書かれていたことですが、豆腐メーカーの話によれば、大変な企業努力によって今では大きく改善されているとのことです。

たしかにスーパーの豆腐は十分に美味しいし、賞味期限内であれば、どの時点で食べてもまったく問題ありません。

なにせ40年も前の情報なので、今とは比較になりませんが、知識というのは常に更新していかないものだと思いました。

「美味しんぼの誤学習」は色々ありますが、私が思う代表は「醤油とワサビ」でしょうね。

1、刺身につけるワサビは醤油に溶いてはいけない。
2、ワサビは刺身の上に醤油をつけずのせるべし。

刺身をどう食べようと人の勝手ですが、これは鵜呑みにしてる人が今でも多いのが驚きです。たぶん、元ネタが美味しんぼだって知らない人も多いのではないかな。

かくいう私もその呪縛がとれたのはここ15年ほど。
麻布・青柳の小山裕久シェフが、醤油にワサビを溶いたワサビ醤油をお出ししてるのを見てからです。

で、実際にそれでお刺身を食べてみたら、 そちらの方が旨い。
いや、知ってたんですけどね(笑)。

ともあれ、情報は常にバージョンアップしていかないといけませんね。

年齢が上がると、最初に脳にインプットした情報を大事にしたがる傾向があるので、そう思った次第です。

ちなみにわが家では八十すぎの義母も含め、イカやタコの刺身をオリーブオイルと月の雫(アル・ケッチァーノの塩)、レモンでいただいてます。
オススメですよ♪

 

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