先週末にサントリー美術館「激動の時代〜明治幕末の絵師たち」を見てきました。
好きな絵は1枚もありませんでしたが、一見の価値があるすごい展覧会でした。
いや〜、幕末明治ってすごい時代だった!
それを痛感する展覧会だったと思います。
好きな絵が1枚もないというのは個人的な感想にすぎませんが(ほめてます)、 同じことを感じた人は多かったと思います。
一言で言えば濃すぎる作品ばかりだったということでしょうか。
「洗練された」とか「優雅である」というものとは、まさに無縁!
狩野一信の五百羅漢図のように、作者の異様な思いがムムムと目の前に迫ってくる作品が会場を埋め尽くしており、普段のサントリー美術館とは大きく様相が違いました。
しかしながら、作品の持ちエネルギーはどれも凄まじい。
この時代…日本がどの方向に行くか暗中模索だった中で、絵師ひとりひとりが己の思い、情念をストレートに画面に吐き出したとでも言いましょうか。
この時代は西洋画の影響が大きく、和洋折衷の妙な絵が多いことで知られてます。
西洋画の持つ濃密な描写に、この時代の絵師の情念が合わさって、ここまで強烈な作品になったのかという感じでした。
そうそう、「好きな絵は一枚もない」というよりは、「凄いとは思うけど、好きかって聞かれると、ちょっと…」という感じでしょうか。
どちらにしても一見の価値あり。
展覧会は12月3日(日)までですので、ご興味おありの方はお見逃しなく。