サントリー美術館「大英博物館 北斎 ―国内の肉筆画の名品とともに―」行ってきました〜90歳まで画業を生業にした北斎の生命力をそのまま頂ける展覧会です!

昨日は曇天の中、サントリー美術館で開催中の北斎展に行ってきました。

北斎は近年とみに頻繁に開催されていることが多いのですが、今回は大英博物館に収蔵されている作品を中心にしたもので、初めて目にする作品も多かったので、たいへん興味深いものとなりました。

大英博物館は早くから北斎に注目をしており、5人ほどのコレクターが寄贈した作品が中心になって、彼らの肖像画や写真も一緒に展示されていたのも面白かったです。

お約束の展示ですが、何度見ても飽きない「冨嶽三十六景」の作品群。
なかでも神奈川沖浪裏は、やっぱり横綱ですね♪

ただ、私が今回面白いなと思ったのは、いつも見ている富嶽三十六景よりも、北斎の珍しい花鳥画や百人一首をテーマにした作品でした。
花鳥画などは、作品のクオリティ的に言えば「冨嶽三十六景」におよびませんが、自然に対する北斎の視線が穏やかで、肩の力を抜いた感じがなんとも良い感じでした。

北斎という画家…どの絵も全力を注いでいるのですが、花鳥画はこの人にしては珍しく、ほんとにサクッと描いた感じで、ゆったりした気持ちで見ることができました。

一方で、一番最後の方に展示されていた肉筆画ですが、花鳥画とは対照的な力の注ぎ方ですね。個人的な好みでいうと、私は北斎の肉筆画は迫り来るものが強すぎて、ちょっと苦手だったのですが、今回の展示はやはり一度は目にしておきたいものばかり。

特に鯉を描いた肉筆は、グググと迫ってくる迫力です。
見ていて、なかなかキツいものはありますが、ともかく一見の価値はあるでしょう。

先日のメトロポリタン美術館展もそうでしたが、最近の展覧会は、見た後の疲労感がさほどでもありません。逆に今回の北斎展は、見たあとに元気になる感じですね。

寿命の短かった時代、画業を生業として90歳まで生きた北斎の生命力が、そのままもらえる感じです。展覧会は6月12日まで、ぜひ足を運ぶことをオススメいたします。

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