赤坂の老舗、金松堂書店の閉店〜思えばお世話になったもの、新しいビルになっても応援いたします!

赤坂の老舗、金松堂書店(きんしょうどうしょてん)が3月末日で閉店いたしました。
写真は昭和45年まで使っていたサザエさんのシャッターです。

小学校の時は、ここで毎日のようにマンガを立ち読みして、先代の店主に「あー、そこでまた立ち読みをしてるのは小暮くんかな」と注意されたものです。
ここで手塚治虫先生の作品をむさぼり読み(少しは買いましたが)、至らぬまでも、今の肥やしになったと思います。

今年の夏以降に出版する、アチャールくんのリメイクも考えてみれば、金松堂さんの存在なければ考えられません。いや、お世話になったもの。

本文とは関係ありませんが、赤坂に本社があるアパホテル社長の肖像描きをする絵師の様子です。

以下、SNSに寄せられた旧・赤坂小学校時代の同級生のコメントです。

S彦「小学3年生位の時に行っていた『金松堂撃滅作戦』に参加していた同級生のみなさん、気がついたらコメントくださいませ。私はメンバーでした」

小暮「いや〜、S彦さん。さんざん立ち読みしてお店に迷惑かけておいて、子供なんて勝手なものですよね。
考えてみれば、随分勉強させて貰いました。西家さんはビルのオーナーですので、ご成功を祈りましょう」

金松堂撃滅作戦…先代の店主が立ち読みを私たちに注意するんで、そんな作戦を考えたようです。いや〜、子どもなんて実に勝手なものですが、じゃあ何をしたかといえば…。

S彦「書店の2階から1階の階段途中に置いてあった、自販機の蛍光灯はいつも電源を切っていました。多分、書店が取っていた節電対策です。今では見当たらない、抜き取り式の瓶入りコーラでした。
子供だった私たちは、そこで蛍光灯のスイッチを入れて、電気代を使わせてダメージを与える作戦が「金松堂撃滅作戦」でした。
ほぼ毎日通って、誰かがスイッチ入れてくるという行動でした」

小暮「えええええ、私、それ覚えてません! つまらんことしたもんだな〜。
2階には回転式の本棚があって、当時発売されていた火の鳥全巻など、数多くの手塚治虫作品を読破したものです。それが今の仕事に役立っているかも

K代「男子たちは まったくもぅ(笑)」

小暮「手塚先生だけじゃなく、わたくし永井豪先生の『ハレンチ学園』や『あばしり一家』も立ち読みで愛読してました」

K代「『ハレンチ学園』は実写版が好きでした」

小暮「実写は見てませんでしが、テーマ曲の破壊力がスゴかった! 
まさしく昭和の歌ですね」

赤坂に新たに出来た南インド料理の名店「ヴェヌス赤坂」のミールスセットです。

↓ さて、こちらは私の少年時代の黒歴史を暴露されたコメントです。

E子「立ち読みではなく、小暮くん…キミ!
階段に寝そべってマンガ読んでたよ。
『ありえない』と心の中でつぶやき、キミたちをよけ、2階のクルクル回るコミックコーナーへ向かうべく階段を登る私でありました。
また一つ赤坂の思い出が無くなった」

小暮「あああああ、E子さん! 
ホンマのこと言うたらアカンやないの(ふろむニセ関西人)
階段には新刊のサンデー、マガジン、ジャンプが置いてあって、回るコミックコーナーは2階だったね。それにしても覚えてくれて、ありがとう」

そーなんです。
金松堂さんの2階へ上がる階段で、立ち読みでなく座り読みしていたのは私でした。
寝そべっていた記憶はないのですが、たぶんE子さんの方が正しいですね。

良い子はマネしちゃいけませんよ。
それにしても、今ではマンガの多くはカバーがかけられていますから、当時は大らかな時代でした。
まあ、私みたいなガキがいたから、マンガにカバーをかけざるを得なかったんだよね。いや、誠に申し訳ない。

親は書店さんに悪いと思ったのでしょう。
当時、「巨人の星」や「あしたのジョー」を連載していた少年マガジンを毎週買ってくれました。

中学に上がってからは、エラリー・クイーンやヴェン・ダインなどがシリーズであった創元推理文庫やハヤカワ・ミステリーにハマりました。
これはさすがに立ち読みはできないので、お小遣いで購入。

そこからロマン・ロランの「ジャン・クリストフ」やアレクサンドル・デュマの「モンテクリスト伯」 などを読むようになっていったのも金松堂さんのおかげです。

A子「閉店されたのですね。
松月さんと金松堂は赤坂一ツ木通りのシンボルでした。 寂しいですが、時代ですね」

小暮「A子さん、ホントにそうですね。でも松月さんは今、赤坂浄土寺さんの目の前に移転して健在です。今の時期はいちご大福が美味しいので、通りがかることがあれば是非!」

ともあれ最後の日には、学年一つ上の西家店主にご挨拶出来て良かったです。
新刊予定のアチャールくんを置いていただけないのは残念ですが、 別のビルになっても、わが町、赤坂の発展に貢献されるものと願っております。

赤坂の名店、山ね家さんのとんかつ御膳です。

 

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